ノボ ノルディスクは2026年10月20日、開発中の肥満治療薬CagriSemaについて、第3相REDEFINE 1試験に参加した女性を対象とする分析で、68週間後の平均体重減少率が25.0%だったと発表しました。この結果は、患者が治療を継続し、ほかの減量治療を使用しなかったと仮定したものです。新たに独立して実施された試験ではなく、探索的分析から得られました。
主なポイント
- 治療継続を前提とした場合、女性の平均体重減少率はCagriSema群で25.0%、プラセボ群で3.0%でした。
- 別の探索的分析では、閉経前、閉経移行期、閉経後の各グループで体重減少が確認されました。
- CagriSemaは米国で未承認で、FDAの判断は2026年第4四半期に見込まれています。
目次
CagriSemaの結果がREDEFINE 1試験の詳細を補足
この知見は、サンディエゴで開催されたThe Menopause Societyの2026年年次総会で発表されました。ノボ ノルディスクによるREDEFINE 1分析の発表では、2つの事後評価について説明されています。事後評価とは、別個の前向き研究を実施したのではなく、試験終了後に研究者がデータを分析したことを意味します。
1つ目の分析は、REDEFINE 1に登録された女性2,309人全員を対象としました。68週時点の推定平均体重減少率は、CagriSema群で25.0%、セマグルチド単独群で19.0%、カグリリンチド単独群で13.4%、プラセボ群で3.0%でした。
CagriSemaは、GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド2.4 mgと、長時間作用型アミリンアナログであるカグリリンチド2.4 mgを組み合わせた週1回注射薬です。各成分との比較は配合薬の結果を評価するための背景情報であり、プラセボ単独との比較で効果を測定したものではありません。
基となる68週間の試験には、2型糖尿病を伴わず、肥満または過体重で、少なくとも1つの関連疾患を有する成人3,417人が登録されました。女性のみを対象とした知見を、試験参加者全体の結果とみなすべきではありません。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 閉経前の女性 | 68週時点の推定体重減少率:CagriSema群26.7%、プラセボ群2.1%。 |
| 閉経移行期の女性 | 68週時点の推定体重減少率:CagriSema群24.8%、プラセボ群1.7%。 |
| 閉経後の女性 | 68週時点の推定体重減少率:CagriSema群23.1%、プラセボ群2.6%。 |
閉経に関する知見には重要な研究上の限界
2つ目の分析では、CagriSemaまたはプラセボを投与された女性1,902人を、閉経の状態別に評価しました。以下に示す3つの生殖段階グループすべてで、推定体重減少率はCagriSema群の方が高くなりました。
ただし、閉経の状態は、年齢、病歴、記録された症状を用いて事後的に分類されました。前向きに収集された生殖段階の評価や生化学的な確認に基づくものではありません。ホルモン療法を使用していた女性は別途評価されました。
両分析では有効性推定法が用いられました。これは、すべての患者が治療を継続し、ほかの減量治療を受けなかった理想的な状況での転帰を推定する方法です。そのため、治療を中止した場合も含めた平均的な転帰として、これらの数値を解釈すべきではありません。
ノボは、これらの探索的分析は仮説の創出を目的としたものだと説明しました。分析の筆頭著者であり、メイヨー・クリニック・アリックス医科大学の助教であるMaria D. Hurtado Andrade氏は、グループ間の数値上の差は、生殖機能の加齢が減量の転帰にどう影響するかをさらに研究する必要性を示していると述べました。
安全性に関する知見とFDAの審査状況
REDEFINE 1試験全体では、有害事象を理由に治療を中止した参加者の割合は、CagriSema群で5.9%、プラセボ群で3.5%でした。消化器系の有害事象はそれぞれ79.6%と39.9%で発生し、大半は一過性で、重症度は軽度から中等度でした。
ノボは2025年12月、体重管理を適応とするCagriSemaの新薬承認申請を米食品医薬品局(FDA)に提出しました。同社は2026年第4四半期に判断が下されると見込んでいます。CagriSemaは米国で承認されておらず、安全性と有効性は確立されていません。
結論
これらの分析は、CagriSemaが女性に及ぼす影響について追加の知見を示していますが、後ろ向きの研究デザインと治療継続を前提とする点が、結論づけられる内容を限定しています。次に予定されている規制上の節目は、ノボが2026年第4四半期に見込むFDAの判断です。
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