2026年第3四半期、サーモフィッシャーの売上高は9%増の121億4,000万ドルとなり、営業利益率も拡大したことから、同社の利益は増加した。科学機器・サービス企業である同社は、9月26日までの四半期を対象とした10月21日の発表で、GAAPベースの希薄化後1株当たり利益が9%増の4.64ドル、調整後EPSが15%増の6.68ドルだったと報告した。
主なポイント
- オーガニック売上高は6%増加した。報告ベースの売上高成長率は9%だった。
- GAAPベースと調整後の営業利益率はいずれも1.2ポイント拡大した。
- セグメント売上高の金額ベースで最大の増加を記録したのは、ラボ製品・バイオ医薬品サービスだった。
目次
サーモフィッシャーの利益、売上高を上回るペースで拡大
同社の2026年第3四半期決算発表によると、売上高は前年同期の111億2,000万ドルから増加した。買収と事業売却は報告ベースの成長率に合わせて純額で3ポイント寄与し、為替換算の影響はなかった。非GAAP指標であるオーガニック成長率は、これらの影響を除外している。
GAAPベースの営業利益は17%増の22億6,000万ドルとなり、営業利益率は前年同期の17.4%から18.6%に上昇した。調整後営業利益は15%増の29億7,000万ドルで、対応する利益率は23.3%から24.5%に上昇した。いずれの指標も、営業利益が売上高を上回るペースで伸びたことを示している。
サーモフィッシャーに帰属する純利益は、前年同期の16億2,000万ドルに対し17億2,000万ドルとなった。希薄化後の加重平均発行済み株式数も、3億7,800万株から3億7,100万株に減少し、1株当たり利益を押し上げた。
調整後EPSは、買収に関連する無形資産の償却費や再編費用などを除外している。そのためGAAPベースのEPSとは異なり、報告された業績の代替ではなく、併せて確認すべき指標である。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| ライフサイエンス・ソリューションズの売上高 | 2026年第3四半期:27億1,900万ドル、2025年第3四半期:25億8,800万ドル。 |
| 分析機器の売上高 | 2026年第3四半期:20億200万ドル、2025年第3四半期:18億9,300万ドル。 |
| スペシャルティ・ダイアグノスティックスの売上高 | 2026年第3四半期:10億9,800万ドル、2025年第3四半期:11億7,400万ドル。 |
| ラボ製品・バイオ医薬品サービスの売上高 | 2026年第3四半期:68億6,300万ドル、2025年第3四半期:59億7,000万ドル。 |
セグメントごとに異なる成長
報告対象の4セグメントのうち、ラボ製品・バイオ医薬品サービスが売上高の金額ベースで最大の増加を占めた。ライフサイエンス・ソリューションズと分析機器も拡大した一方、スペシャルティ・ダイアグノスティックスの売上高は減少した。
売上高の動向にはばらつきがあったものの、4セグメントすべてで収益性が改善した。分析機器はセグメント利益率の上昇幅が最も大きく、22.6%から26.9%に達した。スペシャルティ・ダイアグノスティックスも、売上高が減少する中、セグメント利益率を27.4%から31.0%に引き上げた。
製品投入とともにキャッシュ創出力が強化
営業キャッシュフローは、前年同期の22億4,000万ドルから25億5,000万ドルに増加した。非GAAP指標であるフリーキャッシュフローは、設備投資と不動産売却による収入を反映した後、18億4,000万ドルから21億2,000万ドルに増加した。
サーモフィッシャーは四半期中、以前発表していた微生物学事業の売却を完了した。また、同位体比分析、電子顕微鏡、自動免疫検査、ゲノムシーケンシングにわたる製品を発売した。
同社とメイヨー・クリニックは、100万を超える患者サンプルのデータとサーモフィッシャーのプロテオミクス技術を組み合わせることを目的とした取り組み「Precure」を開始した。別途、サーモフィッシャーは韓国にAI・オートメーション・イノベーションセンターを、ケンタッキー州に高度自動化された配送センターを開設した。
通期見通しは決算説明会で発表へ
最高経営責任者(CEO)のマーク・キャスパー氏は、同社の成長戦略とPPIビジネスシステムが当四半期の業績につながったと述べた。サーモフィッシャーは2026年に優れた業績を達成できる態勢にあるとも語ったが、これは定性的な発言であり、数値予想ではない。
発表資料によると、2026年の最新の財務見通しは10月21日の決算説明会で提示される予定だった。確認できる説明会の冒頭部分には更新内容が含まれていないため、売上高または利益の修正レンジは確認できない。
結論
サーモフィッシャーの第3四半期は、売上高の成長に加え、営業利益率の拡大とキャッシュ創出力の強化を示した。次に確認すべき点は、10月21日の説明会で言及された数値ベースの通期見通しだが、確認できる冒頭発言には含まれていない。
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