DataM Intelligenceは2026年10月21日付の発表で、褥瘡予防・治療機器の世界市場が2025年の推定41億1,000万ドルから2035年までに79億3,000万ドルに拡大する可能性があると述べた。同社は2026~2035年の年平均成長率(CAGR)を6.8%と予測しており、需要はマットレスにとどまらず、座位時の圧力軽減、患者モニタリング、創傷管理へ広がるとしている。
主なポイント
- 市場予測は大幅な拡大を示しているが、実績収益ではなく予測である。
- 圧力分散マットレスが引き続き最大の製品セグメントで、地域別では北米が売上高をリードしている。
- コネクテッド製品の導入では、臨床的エビデンス、職員研修、総コストが購入判断の焦点となる。
目次
褥瘡予防・治療機器はベッド上のケアを超えて拡大
市場には、圧力分散マットレスや特殊ベッド、車椅子用クッション、体位保持用アクセサリー、高度創傷被覆材、褥瘡ケアに用いる陰圧閉鎖療法システム、センサーを活用したモニタリング製品が含まれる。対象範囲は単一の機器カテゴリーにとどまらず、予防と治療の両方にわたる。
DataM Intelligenceの市場予測と製品概要は、協調的な予防、モニタリング、創傷管理への移行の中で、この拡大を位置付けている。機器は体位変換、皮膚の評価、専門的なケアを補完するものであり、それらの対策に取って代わるものではない。
2025年には圧力分散マットレスが市場の30.81%を占めた。製品の選択は、患者の移動能力やケアのニーズ、清掃要件、集中治療室から介護施設、在宅ケアに至る利用環境によって異なる。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 北米 | 2025年に42.17%のシェアを占めた最大の地域市場。 |
| アジア太平洋 | CAGR8.7%とされる最も成長の速い地域。 |
| 交互圧式車椅子用クッション | 2025年に市場の15.76%を占めた。 |
コネクテッド・モニタリングには実用的な価値の実証が必要
Smith+Nephewは2026年6月1日、次世代のLEAF患者モニタリングシステムを米国で発売した。このウェアラブルセンサーは移動状況を追跡し、体位変換の状況を更新することで、予防機器をケアチームの業務フローに結び付ける。
ただし、モニタリング機能があるだけでは、治療成果の改善が証明されたことにはならない。2026年8月に公表されたVA/DoDの褥瘡に関する改訂ガイダンスは体位変換を支持する一方、継続的なベッドサイド圧力マッピングについては、一般的な推奨を行うにはエビデンスが不十分だとした。また、コスト、職員研修、導入上の考慮事項も強調した。
購入者にとって、この違いは重要だ。追加の情報を提供するシステムであっても、職員がそれを効果的に活用できることを示す必要がある。機器価格に加え、臨床上の有用性、業務フローとの適合性、患者データの取り扱いも重要な検討事項となる。
供給各社は予防から創傷治療まで競争
Strykerの体圧分散製品群は病院用ベッドやストレッチャー向けに展開されている一方、Baxter傘下のHillrom事業は病院用ベッドと圧力管理用マットレスを組み合わせている。Smith+Nephewは創傷被覆材、モニタリング、陰圧閉鎖療法を通じて市場に参入している。
こうした製品群により、各社はケアの流れのさまざまな段階に関与できる。また、購入判断では圧力分散だけでなく、機器間の適合性、保守、サービス支援も重要になる。
この予測から、個々のメーカーがどれほどの収益を獲得するかは分からない。また、DataM Intelligenceは、同国の高齢化や国内での製品開発に言及したものの、発表では日本市場の個別の市場規模を公表しなかった。
結論
この予測は2035年までの市場拡大を示すものであり、機器メーカーの売上を保証するものではない。コネクテッド製品が直面する次の重要な課題は、コストや導入に伴う負担を正当化できるほどケアを改善することを、エビデンスで示すことだ。今回の発表では、そのエビデンスが得られる時期は示されていない。
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