Intuitiveの2026年第3四半期決算では、ロボット手術の件数と売上高が力強く伸びた一方、訴訟費用により報告利益が減少しました。9月30日までの四半期の売上高は22%増の30億5,000万ドルとなりましたが、GAAP純利益は前年同期の7億400万ドルから5億2,300万ドルに減少しました。特定項目を除くと、希薄化後1株当たり非GAAP利益は25%増の3.00ドルでした。
主なポイント
- 世界の手術件数は15%増加し、da Vinciシステムの設置台数は427台から546台に増えました。
- 4億5,000万ドルの税引前訴訟費用によりGAAP利益が減少しました。提案された和解には、なお裁判所の承認が必要です。
- 経営陣は、価格変更が全面的に実施されると、da Vinciの器具売上高(手術1件当たり)が3%~5%減少すると見込んでいます。
目次
Intuitiveの決算、広範な手術件数の増加を反映
10月20日付のIntuitiveの第3四半期決算発表によると、売上高は前年同期の25億1,000万ドルから増加しました。同社は、手術件数の増加、オペレーティングリース収益の拡大、システム設置基盤の拡大が成長を押し上げたと説明しました。
da Vinciを使用した手術件数は約14%増加し、Ionプラットフォームを使用した手術件数は約31%増加しました。da Vinciの成長は地域によってばらつきがあり、米国では手術件数が10%増加したのに対し、米国外では20%増加しました。
器具・アクセサリー売上高は18%増の18億ドル、システム売上高は30%増の7億6,900万ドル、サービス売上高は22%増の4億8,200万ドルでした。継続収益は総売上高の84%を占めており、事業が機器販売だけでなく、システムの継続的な利用に主に依存していることが示されました。
四半期中に設置された546台のda Vinciシステムのうち、315台はda Vinci 5でした。さらに291台はオペレーティングリースでの設置で、そのうち160台は使用量連動型の契約でした。したがって、設置台数をシステムの現金一括購入台数と同等とみなすべきではありません。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| da Vinciの設置基盤 | 2026年9月30日時点で12,094台、前年同期比12%増 |
| Ionの設置基盤 | 2026年9月30日時点で1,152台、前年同期比21%増 |
| Ionの設置台数 | 56台(2025年第3四半期は50台) |
| 2026年の非GAAP売上総利益率の見通し | 68.7%~69.3%。認識済みの還付を除き、売上高の0.9%に相当する関税の影響を推定値として含む |
| 2026年の非GAAP営業費用の見通し | 11%~13%増 |
訴訟費用により報告利益と調整後利益に差
GAAP希薄化後1株当たり利益は、前年同期の1.95ドルから1.49ドルに減少しました。当四半期には、以前に開示した反トラスト集団訴訟について、提案された和解に関する税引前4億5,000万ドルの費用が含まれています。税引後では3億4,700万ドル、希薄化後1株当たり0.99ドルに相当します。
Intuitiveは10月に書面による合意に達しましたが、責任や不正行為を認めていません。合意には一括支払いと相互に合意した差止救済が含まれますが、予備承認および最終的な裁判所の承認を得る必要があります。
非GAAP純利益は前年同期の8億6,700万ドルから10億5,000万ドルに増加しました。GAAP利益と非GAAP利益はいずれも、税引後2,200万ドル(希薄化後1株当たり0.06ドル)の関税還付による恩恵を受けました。
非GAAP営業利益率は約42%で、一時的な関税還付を除くと41%でした。基礎的な収益性を評価する際には、この違いが重要です。還付は当四半期の業績を押し上げましたが、継続的な営業収益ではありません。
価格変更は2027年にかけて順次実施
ジェイミー・サマス最高財務責任者(CFO)は、価格施策が全面的に実施されると、構成比一定ベースで、手術1件当たりのda Vinci器具・アクセサリー売上高が約3%~5%減少する見込みだと述べました。施策には、長期使用プログラム、数量に応じた価格設定、中国での価格変更が含まれます。
中国では、チャージコード価格の引き下げが2026年11月に始まる予定です。長期使用プログラムは、規制当局の承認を条件に、2027年第1四半期後半に米国で開始され、その後、2027年後半に欧州で導入される見込みです。サマス氏は、手術1件当たりの売上高への影響が全面的に表れるのは2027年末になると見ています。
経営陣によると、これらの施策はコストが導入の障壁となっている手術を対象としています。サマス氏は、売上総利益率への影響は小幅となり、2027年を通じてコスト削減策がその影響を相殺すると見込んでいます。これらは経営陣の見通しであり、すでに実現した実績ではありません。
自社株買いで現金が減少、通期目標に注目
Intuitiveは当四半期に780万株を29億4,000万ドルで買い戻しました。9月末時点の現金、現金同等物および投資は68億ドルとなり、期間中に18億3,000万ドル減少しました。自社株買いと設備投資が営業キャッシュ創出を上回ったためです。
2026年通期について、同社は世界のda Vinci手術件数の伸び率を14%~15%と見込み、レンジの中間値に近い水準を想定しています。利益率の見通しは、決算発表時点で適用されている関税が年末まで継続することを前提としており、追加関税が課されれば結果が大きく変わる可能性があります。
結論
手術件数の伸びが売上高と調整後利益を押し上げた一方、訴訟費用により報告利益は減少しました。次に予定されている価格変更は2026年11月の中国での施策で、その後、2027年初めに条件付きで米国の長期使用プログラムが導入されます。提案された和解についても、裁判所の承認が待たれます。
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