2026年10月21日に公表されたSEGROの取引状況アップデートによると、年初からの最初の9カ月間に契約した新規グロス表面賃料は7,000万ポンドとなり、2025年の同期間から32%増加した。既存物件と開発物件の賃貸が増加を支え、稼働率も改善した。また、同社はPrologisとの合併案に関する規制上の手続きを継続している。

主なポイント

  • 既存物件から新規契約賃料として4,200万ポンド、開発物件の賃貸から2,800万ポンドを計上した。
  • 稼働率は94.7%となり、上半期から20ベーシスポイント上昇した。顧客維持率は80%だった。
  • Prologisとの合併は引き続き条件付きで、完了は2027年上半期を見込んでいる。

目次

SEGROの取引状況アップデート、賃貸の拡大を示す

SEGROの第3四半期取引状況に関する発表は、2026年1月1日から9月30日までを対象としている。7,000万ポンドの契約賃料は、賃料無料期間などのインセンティブが終了した後の年間換算グロス現行賃料を示すものであり、9カ月間に受け取った賃貸収入ではない。

デイビッド・スレイス最高経営責任者(CEO)は、立地に優れた近代的な産業・物流・データセンター用スペースをめぐる需給環境は引き続き良好だと述べた。同氏は、既存スペースの賃貸、高い賃料の獲得、開発契約の締結が進展したと指摘した。

賃料改定、契約更新、再交渉した賃貸契約により、ポートフォリオ全体で賃料が上昇した。英国の平均上昇率は、欧州大陸を大幅に上回った。これらの上昇率は、賃料改定または再交渉の対象となった契約に関するもので、ポートフォリオ全体を対象とするものではない。

項目詳細
英国の賃料上昇率賃料改定、契約更新、再交渉した賃貸契約で平均43%
欧州大陸の賃料上昇率同じ基準で平均5%
グループ全体の賃料上昇率同じ基準で平均34%

開発パイプラインは拡大するも、賃料のすべてが確保されたわけではない

最初の9カ月間に完了した開発物件は合計152,500平方メートルで、潜在的なグロス表面賃料は1,300万ポンドに相当した。この潜在賃料の59%は、竣工前に締結した予約賃貸契約または賃貸契約によって確保されていた。

建設中または交渉が進展している案件は、さらに1億300万ポンドの潜在賃料に相当し、その3分の2は予約賃貸契約に関連していた。この違いは重要だ。潜在的な賃貸収入は、すでに契約済み、または受け取りが始まっている賃料とは異なる。

SEGROはPure DCとの合弁事業を通じて、ロンドン西部で初となるフル装備のデータセンターについても交渉していた。同社は今後数カ月以内に大手ハイパースケール事業者と予約賃貸契約を締結する見込みとしていたが、契約締結は発表されていない。

合弁協議を続けるなか、資産売却が流動性を下支え

SEGROは対象期間中に、簿価を上回る総額2億2,300万ポンドの資産売却を完了した。これらの資産に関連する賃貸収入は1,100万ポンドだった。さらに5,700万ポンドの売却について売買契約が締結されており、2026年末までの完了を予定していた。

同社はローン・トゥ・バリュー(LTV)比率を33%、利用可能流動性を12億ポンドと報告した。LTVの算定には、6月30日時点の不動産評価額を用い、第3四半期の買収、売却、その他の設備投資を反映させた。

英国での新たな大型物流施設(ビッグボックス)合弁事業に関する協議が進展していた。SEGROは、完成済み資産と土地の拠出により約5億ポンドの純収入を見込んでいたが、この取り決めが完了したとは発表されていない。

Prologisとの取引、残る条件の充足を待つ

株主は9月28日の各会合で、Prologisが提案する推奨ベスト・アンド・ファイナルの株式公開買付けに関するスキーム・オブ・アレンジメントを承認した。規制当局の手続きは継続中であり、合併は引き続き諸条件の充足を前提としている。

SEGROは、取引が2027年上半期に完了するとの見通しを示した。したがって、株主の承認は完了に向けた一段階であり、買収が完了したことを意味しない。

結論

SEGROの9カ月間のアップデートは、賃貸の拡大と稼働率の改善に加え、開発や資産売却の動きを示した。次回の予定されている財務上の節目は2027年2月10日の通期決算発表であり、Prologisとの取引は引き続き未充足の条件に左右される。

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