調査会社DelveInsightは2026年10月20日の発表で、MASH治療薬パイプラインには現在、180社超と開発中の治療薬200超が含まれると述べた。同社の最新の競争環境評価では、進行した肝疾患を対象とする後期臨床試験、ライセンス契約、複数の治療アプローチが取り上げられている。
主なポイント
- DelveInsightによると、パイプラインには200を超える治療薬があるものの、大半は依然として開発の初期段階または中期段階にある。
- Inventivaは2026年9月、Phase III NATiV3試験で最後の患者の最終来院が完了したと発表した。
- ライセンス契約により、Madrigal Pharmaceuticalsの研究開発ポートフォリオは、承認済み治療薬Rezdiffraの枠を超えて拡大している。
目次
MASH治療薬パイプラインには多様な治療アプローチ
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)は、肥満、2型糖尿病、その他の代謝リスク因子に関連する脂肪肝疾患の炎症性病型である。線維化、肝硬変、肝がんへと進行する可能性があるため、代謝機能障害と肝障害の双方が医薬品開発の標的となっている。
DelveInsightの2026年MASH競争環境評価では、開発プログラムを開発段階、製品タイプ、投与経路、分子タイプ別に分類している。この調査が対象とするのは単一の臨床的ブレークスルーではなく、幅広い開発領域だ。発表によると、後期段階の候補薬が5つを超え、初期・中期開発段階の薬剤は100を超える。
アプローチには、FGF21を基盤とする治療薬、グルカゴンおよびGLP-1受容体作動薬、RNA干渉などが含まれる。これらのプログラムは依然として開発中であり、パイプラインに含まれていることは、規制当局の承認や商業的成功を意味するものではない。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| Efimosfermin — GSK | Phase III。皮下注射で投与するFGF21基盤の治療薬。 |
| Zabopegdutide — D&D Pharmatech | Phase II。皮下注射で投与するグルカゴン/GLP-1受容体作動薬。 |
| ALN-CIDEB — Alnylam/Regeneron | Phase II。CIDEBの発現を標的とするRNA干渉薬で、皮下注射により投与。 |
| IMM-H014 — Changchun Intellicrown | Phase I/II。経口投与のNF-E2関連因子作動薬。 |
初期試験からPhase IIIまで臨床上の節目が続く
Inventivaは2026年9月、MASHおよび中等度または進行した線維化を有する患者を対象としたlanifibranorのPhase III試験、NATiV3で、最後の患者が最終となる72週時点の来院を完了したと発表した。患者の来院完了は運営上の節目であり、試験結果を示すものではない。
Altimmuneは2026年8月、pemvidutideのグローバルPhase III試験PERFORMAの開始を発表し、52週時点のデータ公表は2029年を見込むとしている。これに先立つ5月には、試験実施計画書を最終化し、FDAに提出したと発表していた。
より早期段階の開発も進展した。Tangram Therapeuticsは2026年9月、TGM-312が進行中のPhase I/II RESTORE-MASH試験のPart Bに進んだと発表した。Rivus Pharmaceuticalsは2026年4月、HU6を評価するPhase II AMPLIFY試験で最初の患者への投与を実施したと報告した。
ライセンス契約が競争の裾野を広げる
こうした開発活動と並行して、既存の治療薬市場も形成されている。Madrigalの経口治療薬Rezdiffraは2024年3月14日、非肝硬変性MASHおよび中等度から進行した線維化を有する成人を対象に、食事療法および運動療法との併用でFDAの承認を取得した。
Madrigalは開発中のポートフォリオも拡充している。同社は2026年5月、MASHの遺伝的要因を標的とする臨床段階の低分子干渉RNA治療薬ARO-PNPLA3について、Arrowhead Pharmaceuticalsと独占的な全世界ライセンス契約を締結したと発表した。
2026年2月、Suzhou Ribo Life Scienceとその子会社Ribocure Pharmaceuticalsは、前臨床段階の低分子干渉RNAプログラム6件を対象とする別の全世界ライセンス契約をMadrigalと締結したと発表した。これらの契約は、企業が異なる生物学的標的を追加していることを示すが、将来的な商業価値を比較する根拠となる情報は発表に含まれていない。
結論
次に重要となる評価材料は、パイプラインの件数ではなく臨床試験の結果だ。InventivaはNATiV3の患者来院を完了しており、Altimmuneが示した予定では、PERFORMAの52週時点のデータ公表は2029年となる。
ニュースをもっと読む
免責事項
この記事は一般的な情報を提供するものであり、個別の金融、投資、法律、税務に関する助言ではありません。市場価格、金利、経済状況は変動する可能性があり、投資には損失のリスクが伴います。記載した事実は公開時点で入手可能な資料に基づいており、変更される場合があります。重要な情報はご自身で確認し、必要に応じて資格を有する専門家に相談してください。資産、企業、サービスへの言及は推奨を意味するものではありません。




