トークン化資産の韓国ウォン決済を目指す覚書を、ブロックチェーンネットワークのInjectiveと、韓国のデジタル資産カストディアンであるBDACSが締結した。計画されている取り決めでは、BDACSのKRW1ステーブルコインを使い、機関投資家が米ドル建てステーブルコインに頼らず、ウォンで直接Injective上の実世界資産を取引・決済できるようにする。

主なポイント

  • KRW1は、Injective上の実世界資産におけるウォン建て決済資産として独占的に利用される予定。
  • 当初の発行と償還は、規制当局の承認を条件に、承認済みの機関投資家パートナーに限定される。
  • この合意は、韓国がウォン連動型ステーブルコインを規制する法整備を進めるなかで結ばれた。

目次

韓国ウォン決済は引き続き計画段階

火曜日に発表されたこの取り決めは、KRW1に決済手段としての役割を持たせる提案を示したものであり、サービスの提供開始が完了したことを意味するものではない。BDACSによると、同ステーブルコインは韓国ウォン準備金によって全額裏付けられている。

計画されている機関投資家向け利用では、当初、承認済みパートナーによる発行と償還を対象とし、規制当局の承認を条件とする。この合意は、ウォン建て決済資産をInjective上でどのように利用できるかを示す一方、その導入は規制当局の認可に左右される。

発行ルールはなお議論中

韓国の議員らは、ウォン連動型ステーブルコインの発行を誰に認めるべきか、引き続き検討している。提案されている「デジタル資産基本法」は、ステーブルコインの発行、情報開示、デジタル資産市場に関するルールを定めるもので、政府は2026年末までの法案取りまとめを目指している。

Hashed Open ResearchとSolana Policy Instituteが7月に公表した政策報告書は、議員らが法整備を進める間、ステーブルコイン発行の柔軟性を高め、暫定的なライセンス指針を設けるよう提言した。

韓国の取り組みは、決済用ステーブルコインの連邦制度を定めた米国のGENIUS法の成立や、ステーブルコイン発行者に要件を課す欧州連合(EU)の暗号資産市場規則(MiCA)に続くものだ。

Injectiveの機関投資家向け登録

トークン化資産に注力する動きを強めているレイヤー1ブロックチェーンのInjectiveにとって、今回の合意は別の機関投資家向けの進展に続くものだ。8月には、同社の機関投資家向けサービス部門が米証券取引委員会(SEC)に移転代理人として登録し、所有権記録の管理と証券移転の手続きが可能になった。

結論

この覚書は、Injective上で機関投資家がウォン建て決済を行う道筋を示しているが、サービス開始の発表ではない。計画されている当初の発行・償還へのアクセスには、引き続き規制当局の承認が条件となる。

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