S&Pグローバル・レーティングは、中東戦争に伴う不透明感と金利上昇が借り入れ意欲を抑える可能性があるため、2027年の世界の債券発行額は2.7%増となり、伸び率は5年ぶりの低水準になるとの見通しを示した。

世界の債券発行の見通し

2026年10月26日付のノートで、S&Pは2026年の発行額の伸びを12.2%と予測し、総額は11.7兆ドルに達する見込みだと述べた。いずれの数字も予測であり、確定した実績ではない。

近年、各国政府が防衛や高齢化への対応などの資金需要を満たそうとし、企業が満期を迎える債務を借り換え、大手テクノロジー企業が人工知能に投資したことを背景に、債券発行は急増している。

AI関連の資金調達と投資家需要

S&Pによると、2026年のハイパースケーラーによる債券発行額は3,000億ドルに迫り、AI関連の設備投資は2027年に1.3兆ドルを超えると予測される。ハイパースケーラーの発行額は来年も増加するものの、そのペースは鈍化すると同社は見込んでいる。

格付け会社は、金利上昇と大規模な設備投資需要が重なることで、2027年は投資家と発行体にとって試練の年となる可能性があると述べた。また、中国では国債利回りの低下に支えられ、債券発行の伸びが続くと見込んでいる。

S&Pによると、国債と社債に対する投資家需要が堅調に推移するなか、社債スプレッドは縮小している。

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