2026年10月26日、バンクーバーの連邦裁判所でカナダの気候訴訟が始まった。15人の若いカナダ人原告は、気候変動の一因となる連邦政府の対応が憲法上の権利を侵害していると主張している。

主なポイント

  • 原告は、化石燃料への補助金、資源採掘事業の承認、排出削減目標の未達を争点としている。
  • 原告は、裁判所による宣言と、気候回復計画の策定を命じる命令を求めている。
  • 証拠調べの段階は2026年11月20日まで続く予定だ。

カナダの気候訴訟で争われていること

2019年に提起された「La Rose v. His Majesty the King」訴訟では、連邦政府の対応が、カナダ権利自由憲章第7条に定める原告の生命、自由および身体の安全に対する権利を侵害していると主張している。

原告は、化石燃料への補助金や大規模な資源採掘事業の承認などの政府の措置に加え、政府自らが掲げた温室効果ガス排出削減目標を達成できていないことも問題視している。山火事や洪水による避難、健康状態の悪化、先住民の文化的慣習の中断を通じて、気候変動の影響を受けてきたと述べている。

原告が求めていること

原告は、政府の対応が第7条の権利を侵害しているとの宣言を裁判所に求めている。また、カナダの温室効果ガス排出を削減し、エネルギーシステムを脱炭素化するため、科学的根拠に基づく気候回復計画の策定と実施を命じるよう求めている。

本件は、長年にわたる手続き上の争いを経て審理に至った。2023年、連邦控訴裁判所は全会一致の判決で審理続行を認めた。2026年6月、連邦裁判所のフォザーギル判事は、事実関係と憲法上の影響を踏まえ、本件は公共の利益にとって極めて重要な問題だと述べた。

審理日程

証拠調べは2026年10月26日から11月20日まで行われる予定だ。裁判所は、若い原告のほか、気候科学、子どもの健康、再生可能エネルギー、気候政策、経済学の専門家から証言を聞く見通しだ。

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