アルゼンチンの連邦判事は2026年10月23日、ハビエル・ミレイ大統領とほか10人に対するLIBRA刑事事件を棄却した。証拠からは詐欺やその他の犯罪が立証されなかったと判断した。
主なポイント
- この判決は、エドゥアルド・タイアーノ検察官が事件の棄却を求めた後に下された。
- LIBRAは2025年2月のローンチから数時間以内に、価値の90%超を失った。
- 除外された投資家らは、私訴原告としての資格回復を求めており、認められれば棄却に異議を申し立てる道が開ける可能性がある。
LIBRA刑事事件が棄却された理由
連邦判事のマルセロ・マルティネス・デ・ジョルジ氏は、タイアーノ検察官が捜査の棄却を求めた後、60ページに及ぶ判決を出した。この決定は、ミレイ氏の妹カリーナ・ミレイ氏、ローンチ時のアドバイザーであるヘイデン・デイビス氏、暗号資産ロビイストのマウリシオ・ノヴェッリ氏、KIP Protocol幹部のジュリアン・ペー氏にも適用される。
捜査の焦点は、ミレイ氏が2025年2月14日にXへ投稿し、アルゼンチン企業を支援することを目的とした民間の取り組みとしてLIBRAを宣伝したことだった。このトークンの時価総額は40億ドルを超えた後、数時間以内に価値の90%超を失った。その後のオンチェーン分析では、トークンの急落時に、プロジェクトに関連するウォレットから約1億ドルが引き出されたことが示された。
判事は、ミレイ氏が大統領であったことで、その宣伝が格別に広く注目された可能性はあるものの、知名度や宣伝だけでは詐欺的な欺罔行為を立証できないと判断した。棄却判決は、ローンチが金融面で公正だったと認定するものではない。裁判所が、捜査対象となった犯罪について証拠が不十分だと判断したことを意味する。
証拠とこれまでの判断
捜査当局は、ノヴェッリ氏の携帯電話から、総額500万ドルに上る3件の支払いに言及したメモを回収した。メモがApple Notes上に存在したことは確認したが、デイビス氏やほかの受取人に送付されたことは立証できなかった。電話記録からはローンチ前後にミレイ氏とノヴェッリ氏の間で連絡があったことが判明したが、その内容は確認されなかった。
アルゼンチン反汚職局は以前、ミレイ氏に公職倫理違反はないと判断した一方、刑事捜査は継続していた。これとは別に、議会の調査委員会は、ミレイ氏がLIBRAに知名度を与え、「不可欠な協力」を行ったと結論付けた。この政治的な判断は、刑事責任を立証するものではなかった。
投資家ら、控訴への道を模索
タイアーノ検察官は棄却を求めており、控訴する見込みはない。私訴原告として参加していた投資家らは7月に事件から除外され、控訴裁判所は9月にその除外を支持した。
除外された投資家らは、アルゼンチン連邦刑事破毀院に対し、事件への復帰を求めている。認められれば、10月の棄却判決に対する控訴を試みることができる。マルティネス・デ・ジョルジ判事が判決を出した時点で、投資家らの異議申し立ては未解決だった。
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