Kelun-Biotechは2026年10月25日、特定の進行肺がん患者において、Sac-TMT試験で化学療法よりも全生存期間中央値が長かったと発表した。第III相試験の最終結果は、マドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会で発表された。
主なポイント
- 全生存期間中央値は、sac-TMT群で25.9カ月、プラチナ製剤を用いた二剤併用化学療法群で17.4カ月だった。
- EGFR変異肺がんがEGFR標的治療後に進行した患者376人が試験に登録された。
- 中国では2025年9月、この患者群を対象にsac-TMTが承認された。別の肺がん適応については審査中である。
Sac-TMT試験の生存期間に関する結果
無作為化非盲検のOptiTROP-Lung04試験では、sacituzumab tirumotecan(sac-TMT)単剤と、ペメトレキセド+プラチナ製剤による化学療法を比較した。EGFRチロシンキナーゼ阻害薬による治療後に病勢が進行した、EGFR変異を有する局所進行または転移性の非扁平上皮非小細胞肺がん患者が登録された。
追跡期間中央値32.3カ月の時点で、試験では化学療法と比べてsac-TMTにより死亡リスクが31%低下した。ハザード比は0.69、95%信頼区間は0.54~0.89だった。全生存期間は主要な副次評価項目だった。
2年全生存率は、sac-TMT群で54.1%、化学療法群で37.2%だった。最終解析のデータカットオフ日は2026年8月6日だった。
後治療と安全性
化学療法群では、患者の22.6%がその後、抗体薬物複合体による治療を受けた。この後治療を調整した事前規定解析では、推定生存期間中央値はsac-TMT群で25.9カ月、化学療法群で16.6カ月だった。調整後ハザード比は0.57だった。
Kelun-Biotechによると、追跡期間の延長後も新たな安全性シグナルは確認されなかった。治療に関連する最も一般的な有害事象は血液関連事象と口内炎(口腔の炎症)だった。グレード3の口内炎は患者の4.8%に発生した。
間質性肺疾患または肺臓炎は、sac-TMT群で1人(0.5%)、化学療法群で2人(1.1%)に報告された。全例がグレード1または2だった。
承認と商業化権
中国の国家薬品監督管理局は2025年9月、試験対象となった患者群の成人を対象にsac-TMTを承認した。この承認は、試験の無増悪生存期間に関する最終解析および全生存期間に関する中間解析の結果を受けたもので、結果は2025年にオンラインで公表された。
Kelun-Biotechは、米国とカナダ以外ではMSDとして知られるMerckに、大中華圏を除く地域でsac-TMTを開発・商業化する独占権をライセンス供与している。同社によると、中国の規制当局は、局所進行または転移性非小細胞肺がんの別の患者群に対する一次治療として、sac-TMTとペムブロリズマブを併用する申請を審査対象として受理した。
次の節目
次に予定されている規制上の節目は、一次肺がん治療としてsac-TMTとペムブロリズマブを併用する別の申請について、中国で審査が行われることだ。
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