ドイツのスタートアップ企業NVisionは、量子チップを有機分子と、スマートフォンのディスプレイに使われるものに関連した製造技術で製造できる可能性があると、2026年10月28日にNature誌で発表した研究で明らかにした。また、初のチップ製造に向け、米半導体メーカーのHyperLightと提携すると発表した。

NVisionの量子チップはどのように製造されるのか

NVisionは人工知能を使って数百種類の候補分子をシミュレーションし、そのうち約40種類を実際に合成した後、従来の方法で製造したチップ上に薄膜として成膜できる分子を特定した。

同社の フォトニック集積量子回路のアプローチ では、有機分子を量子ノードとして使う。NVisionによると、分子をフォトニックチップ上に薄膜として成膜することで、光を介して量子ビット間を接続できる。

MRI研究からコンピューター開発へ

この発見は、NVisionの医療画像研究から生まれた。同社の技術は、特殊な糖分子の電子スピンを整列させる。これにより糖分子をMRI装置で検出しやすくし、糖を急速に消費するがん細胞の特定に役立てる。

NVisionは、Abbott Laboratoriesなどの投資家から1億5,500万ドル超を調達している。最高経営責任者(CEO)のSella Brosh氏は、特殊な分子のみを販売するのではなく、チップや誤り訂正を含む完全な量子コンピューターの構築を計画していると述べた。最終的な目標は、ラックに搭載できるコンピューターだ。

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