Bitwiseが10月20日に公表した調査によると、2026年9月末時点でイーサリアムのステーキング量は過去最高の4,380万ETHに達し、総供給量の35.9%を占めた。年率換算報酬が減少するなかでも、ネットワークの安全性確保に投入される資本が増え、6四半期連続の増加となった。

主なポイント

  • 第3四半期のイーサリアムのステーキング純流入量は199万ETHだった。
  • グロスの年率換算ステーキング利回りは、第2四半期の2.81%から2.63%に低下した。
  • Pectraアップグレード後に運用者が残高を統合したため、バリデーターの記録数は減少した。

目次

報酬低下のなかで拡大するイーサリアムのステーキング

Bitwiseの2026年第4四半期ステーキングレポートは、第3四半期末までのネットワーク活動を対象としている。同レポートによると、ETH供給量の3分の1超がイーサリアムのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)システムに参加していた。このシステムでは、バリデーターがプロトコル報酬と引き換えに取引処理を支援し、ブロックチェーンの安全性を確保する。

参加の拡大と同時に、グロスの年率換算利回りは0.18パーセントポイント低下した。ほかの条件が同じであれば、参加者が増えることでプロトコル報酬がより多くのステーキング資本に配分され、ETH当たりの報酬は減少する。

これらの数値は、ステーキングの異なる2つの側面、すなわちネットワークの安全性確保に投入された資産量と、その資本で得られる報酬率を示している。したがって、ステーキング残高が過去最高になったからといって、参加者の利回りが上昇しているとは限らない。

項目詳細
Solana供給量の69%がステーキングされ、2026年第3四半期末のグロス利回りは5.99%。
NEAR供給量の46%がステーキングされ、2026年第3四半期末のグロス利回りは4.87%。
Hyperliquid4億3,600万HYPEがステーキングされ、2026年第3四半期末のグロス利回りは2.24%。

バリデーター記録数の減少は同規模の引き出しを意味しない

イーサリアムのバリデーター数は約110万から88万1,000に減少した。Bitwiseは、この減少の主因として、運用者がバリデーター残高をより効率的に統合できるようになったPectraアップグレードを挙げた。

ネットワークへの参加状況を解釈するうえで、この違いは重要だ。バリデーター記録数の減少は、ステーキングされたETHの量や独立した運用者の数が同程度に減ったことを必ずしも意味しない。この四半期には、ステーキング残高が過去最高となる一方、バリデーター数は減少し、両者は逆方向に動いた。

また、ステーキングによってETHが流通から恒久的に除外されるわけではない。引き出しには引き続きイーサリアムの引き出しメカニズムやバリデーターの退出キューが適用される一方、参加者は運用上のリスク、スラッシングによるペナルティの可能性、ETHの市場価値の変動に直面する。

利回りの低下はイーサリアム以外にも拡大

Bitwiseによると、Solanaでもグロスのステーキング利回りが低下し、6.38%から5.99%となった。Hyperliquidの利回りはおおむね横ばいだった。以下の四半期末の数値は、対象となった他のネットワーク間で参加率と報酬率にどのような違いがあったかを示している。

これらはグロスのステーキング利回りであり、投資家へのリターンが保証されるものではない。トークン価格の変動やステーキングに伴う運用上のリスクとは分けて考える必要がある。

結論

9月期は、イーサリアムのステーキング参加量が過去最高となる一方、グロス報酬率が低下した。合わせて注視すべき主な指標は、ステーキング残高、利回り、バリデーターの統合だ。いずれか1つだけでは、参加状況やステーキングの経済性を十分に把握できない。

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