韓国のAIデータセンター企業Eliceは2026年10月20日の新規株式公開(IPO)で軟調な初値を付け、株価は30%超下落した。この下げは、前日のウォール街で見られたAI関連株の回復が、アジアと欧州のテクノロジー株の売りによって途切れるなかで起きた。

要点

  • Elice株は韓国の第二市場での初日の取引で30%超下落した。
  • 借入コストへの懸念と並行して、AIインフラ株の軟調さが続いた。
  • 市場が不安定な状況にあるなかでも、Nvidiaはドイツでの事業拡大計画を進めた。

目次

EliceのIPO、厳しい資金調達環境に拍車

小規模な公募が注目を集めたのは、初日の下落幅の大きさと、AIインフラ投資をめぐる幅広い不透明感があったためだ。下落は取引開始時の株価変動であり、Eliceの業績を示すものではない。

Nvidiaの支援を受けるFirmus、Blackstone傘下のAirTrunk、SoftBank傘下のSB Energyなど、ほかのデータセンター事業者はIPO計画を取りやめていた。これらの中止とEliceの軟調な初値は異なる結果を示している。Eliceは上場を実現したものの、その後、株式は売り圧力にさらされた。

市場全体も引き続き不安定だった。月曜日に米国のAI株が反発したものの、火曜日には国際市場全体で持続的な回復につながらなかった。

項目詳細
韓国10月20日、KOSPIは弱気相場圏で取引を終えた。
欧州午前の取引でテクノロジー株が地域の株価指数を押し下げた。
米国株先物10月20日の現物市場の取引開始を前に、株価指数先物は夜間の楽観ムードの一部を失った。

CoreWeaveをめぐり資金調達懸念が焦点に

CoreWeaveは月曜日に下落して取引を終え、火曜日の寄り付き前取引でも下落した専門AIクラウド事業者の一社となった。Oracle債の利回り上昇も、AIインフラ整備の資金調達面への関心を高めた。

CoreWeaveに対するアナリストの見方は分かれた。Goldman Sachsは同社株を格上げした一方、HSBCは月曜日遅く、借入コストの上昇とAIモデルの売上高成長の鈍化を理由に、株価がさらに36%下落する可能性があると述べた。この下落率はアナリストの予測であり、実現した損失でも会社側の見通しでもない。

この対照は、AIコンピューティングへの需要と、それを供給するインフラの資金調達コストとの違いを浮き彫りにしている。投資計画の発表が続いているからといって、すべての事業者が有利な条件で資金を確保できる、あるいは十分なリターンを実現できると判断できるわけではない。

Nvidia、ドイツで産業向けAI計画を推進

こうした状況下でも、Nvidiaは欧州での事業拡大を進めた。Nvidiaとドイツの産業向けAI協力には、物理世界での応用を目的とするAIモデルの開発を進め、産業界での幅広い導入を促すため、ドイツ連邦政府と締結した共同意向表明が含まれる。

Jensen Huangは、Agile Robots、Avelios Medical、Mirelo、Reflex Aerospaceへの投資計画も発表した。Nvidiaは、これらの投資を、欧州各地の企業、大学、研究機関を支援する約100億ドルの取り組みの一環と説明した。これらは投資計画であり、資金がすでにすべて拠出されたことを示すものではない。

結論

Eliceの初日は、AI関連企業が上場を実現しても、市場で好意的に受け止められるとは限らないことを示した。Nvidiaの欧州事業拡大に関する次の予定は、10月21日にHuangが行うGTC Berlinの基調講演だった。

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