スバルのソフトウェア計画には、次世代EyeSightのカメラ処理と人工知能(AI)を担うAMDとの協業、および統合車両制御ユニットを担うインフィニオンとの協業という、2つの異なる半導体関連の取り組みが含まれる。スバルが2024年4月と2026年3月に発表した内容は開発作業の概要を示しており、新しいEyeSight技術は2020年代後半の導入を目指すもので、すでに発売済みの技術として発表されたわけではない。

要点

  • AMDとの協業は、次世代EyeSight向けにステレオカメラの認識処理とAI推論を組み合わせることに焦点を当てている。
  • インフィニオンは、運転支援と車両の運動制御を統合的に調整するマイクロコントローラーの設計を支援している。
  • スバルは、バッテリー式電気自動車、ガソリン車、ハイブリッド車に共通する電気・電子アーキテクチャを開発している。

目次

スバルのソフトウェア計画、運転支援と運動制御を統合

2026年3月9日、スバルは統合電子制御ユニット向けマイクロコントローラーについて、インフィニオンと協業していると発表した。このユニットは、全輪駆動を含む先進運転支援システムと車両の運動制御を統合的に調整することを目的としている。

スバルの統合ECUの開発に関する発表では、バッテリー式電気自動車、ガソリン車、ハイブリッド車に共通する電気・電子アーキテクチャが説明されている。このため、同プロジェクトは電気自動車だけを対象とする取り組みよりも範囲が広い。ただし、発表では車種ごとの導入スケジュールは示されていない。

スバルは、インフィニオンの車載用マイクロコントローラーの開発初期段階から参加し、仕様の最適化に取り組んでいると述べた。明示されている技術目標には、車両制御データの演算における極めて低い処理遅延と低消費電力が含まれる。

項目詳細
AMDの技術プラットフォームカスタマイズされたシステム・オン・チップは、AMD Versal AI Edge Series Gen 2をベースとしている。
インフィニオンの部品AURIX TC4xマイクロコントローラーを、スバルの統合制御ユニットに採用する計画だ。
スバルの安全目標同社は、車両の乗員とその他の道路利用者を含め、2030年までにスバル車が関与する死亡交通事故をゼロにすることを目指している。

AMDとの提携はEyeSight処理で別の役割を担う

2024年4月19日に発表されたAMDとの協業は、ステレオカメラの認識処理とAI推論を組み合わせるシステム・オン・チップ向け回路に関するものだ。スバルは、この技術を2020年代後半に次世代EyeSightへ取り入れることを目指している。

この違いは重要だ。AMDが発表した役割はカメラの認識処理とAI処理に関するものである一方、インフィニオンの役割は統合車両制御ユニットに使用されるマイクロコントローラーに関するものだ。この2つの発表を、AMDが開発する単一の制御ユニット計画として扱うべきではない。

スバルによると、AMDとの取り組みでは、AI推論性能の向上、低遅延、低コストを目指している。これらは開発目標であり、量産車への導入が完了したことや、量産車で性能向上が実測されたことを示すものではない。

結論

次に掲げられている節目は、2020年代後半にAMD関連の処理技術を次世代EyeSightへ組み込むことだ。今回の発表内容では、統合制御ユニットの最初の搭載生産車や、正確な発売日は明らかにされていない。

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