2026年9月30日に終了した四半期のSpaceXの売上高は161%増の145億7,500万ドルとなり、Starlinkを含むConnectivityセグメントをSuper Intelligence事業が売上高で上回った。10月20日に公表された決算では、収益性については異なる構図が示された。営業利益の大半を依然としてConnectivityが生み出す一方、設備投資はコンピューティング・インフラが中心だった。
主なポイント
- Super Intelligenceは四半期売上高の約52%を占め、最大のセグメントとなった。
- Starlinkの加入者数が1,360万人に達するなか、Connectivityが営業利益の約85%を生み出した。
- 四半期の設備投資は195億9,300万ドルに達し、経営陣は第4四半期にさらに増加すると予測した。
目次
SpaceXの売上高成長で事業構成が変化
SpaceXの第3四半期決算発表によると、売上高は前年同期の55億7,600万ドルから増加した。従来Artificial Intelligenceと呼ばれていたセグメントのSuper Intelligenceは75億6,000万ドルを計上し、2025年9月期の8億1,300万ドルを上回った。
これによりSuper Intelligenceは、69%増の52億4,800万ドルとなったConnectivityを上回った。2026年6月期には順位が逆で、Connectivityが42億9,100万ドル、Super Intelligenceが25億6,100万ドルを計上していた。
SpaceXは、コンピューティング事業の成長について、主に新たなクラウドサービス契約、Cursorの買収、Grokの利用拡大によるものと説明した。8月14日に買収したCursorは9月30日までに6億800万ドルを計上しており、買収はセグメントの拡大要因の一部にとどまった。
打ち上げ事業を含むSpaceセグメントの売上高は17億6,700万ドルで、前年同期比6%増だった。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 現金および現金同等物 | 2026年9月30日時点で512億9,400万ドル。 |
| 有価証券 | 2026年9月30日時点で385億6,100万ドル。 |
| 有利子負債合計 | 388億4,400万ドル(関連当事者からの負債128億9,700万ドルを含む)。 |
| 新規株式公開(IPO)による調達額 | 2026年最初の9カ月間に856億7,500万ドルを計上。 |
Starlinkは引き続き営業利益の主力
会社全体の営業利益は27億9,100万ドルとなり、前年同期の2億7,300万ドルの営業損失から黒字に転じた。このうちConnectivityが23億6,700万ドルを占め、99%増加した。Super Intelligenceは4億3,100万ドルの利益を計上し、Spaceは700万ドルの営業損失となった。
Starlinkの個人向け加入者数は9月30日時点で1,360万人に達し、6月の1,200万人、前年同期の720万人から増加した。個人向けの月間平均顧客単価は69ドルと、6月の66ドルから上昇したものの、前年同期の83ドルを下回った。
個人向け売上高は57%増の31億2,100万ドルとなり、法人・政府向け売上高は21億2,700万ドルに達した。そのため、加入者数は個人向け売上高を上回るペースで拡大しており、前年同期比で顧客単価が低下した。
純利益は44億400万ドルとなり、10億5,400万ドルの損失から黒字に転じた。利息収入、その他の収入、税効果による利益が営業利益を上回り、支払利息がその一部を相殺したためだ。純利益は営業収益性だけを示す指標として捉えるべきではない。
コンピューティングへの投資で支出が売上高を上回る
四半期の設備投資は195億9,300万ドルで、売上高を50億1,800万ドル上回った。SpaceXがコンピューティング・インフラの拡充を続けるなか、Super Intelligenceへの投資額は164億4,400万ドルと、四半期売上高の2倍を超えた。
銘板容量で示すコンピューティング能力は9月30日時点で1.7ギガワットとなり、6月の1.4ギガワット、前年同期の0.6ギガワットから増加した。同セグメントの営業損益には、Cursorに関連する買収に伴う株式報酬費用12億1,700万ドルが含まれていた。
2026年最初の9カ月間の営業キャッシュフローは130億9,700万ドルで、設備購入額は480億6,900万ドルだった。設備投資は通常の営業費用と同じ方法で直ちに営業利益から控除されるわけではないため、利益を計上しながら多額の現金投資を行うことはあり得る。
9月末の貸借対照表と資金調達に関する数値も、設備拡充の規模を理解するうえで参考となる。
経営陣、第4四半期に設備拡充を加速すると予測
10月20日の決算説明会で、最高財務責任者(CFO)のBret Johnsen氏は、第4四半期の設備投資を350億~400億ドル、2027年第1四半期の売上高を330億~370億ドルと予測した。これらは説明会で示された経営陣の予測であり、決算発表資料に記載された実績やガイダンスではない。
Johnsen氏はまた、2026年末までに年率換算売上高1,000億ドルを目指すと述べた。この数値は12月の売上高に12を乗じて算出するものと定義されている。これは月次売上高を年率換算した期末時点の目標であり、2026年通期の売上高が1,000億ドルになるとの予測ではない。
経営陣の予測どおりとなれば、最初の9カ月間の設備投資に第4四半期の予測レンジを加えた2026年の設備投資額は、約830億~880億ドルとなる。Johnsen氏によると、銘板容量で示すコンピューティング能力は10月末までに約2.2ギガワットに近づき、年末までに2.5~3ギガワットに達する見込みだ。
結論
SpaceXの売上高はコンピューティング事業への依存度が高まる一方、営業利益の主な源泉は引き続きStarlinkとなっている。次の節目として示されたのは、10月末までにコンピューティング能力を約2.2ギガワットとする経営陣の目標であり、その後には第4四半期に大幅に拡大する設備投資計画が控えている。
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