Johnson & Johnsonは2026年10月24日、複数の治療を受けた進行前立腺がん患者を対象とするJNJ-6143試験で、腫瘍の縮小または消失が確認されたと発表した。この初期段階の知見は、同社が2025年にHalda Therapeuticsを30億5,000万ドルで買収して取得した開発中の医薬品について、臨床上の最新情報を示すものだ。

主なポイント

  • 50ミリグラムの用量では、評価可能な患者31人のうち77%で、PSA値が少なくとも半減した。
  • 画像検査で腫瘍を測定できた患者のうち、69%で完全奏効または部分奏効が確認された。
  • 同薬は依然として治験段階にあり、今回の知見は今後の開発に向けた用量選択に役立てることを目的としている。

目次

JNJ-6143試験、2つの活性指標を報告

Johnson & Johnsonは欧州臨床腫瘍学会(ESMO)総会で今回の知見を発表した。この試験では、複数の前治療を受けた進行前立腺がん患者を評価した。

50ミリグラムの用量を投与された評価可能な患者31人のうち、77%で前立腺特異抗原(PSA)が少なくとも50%低下した。PSAは前立腺がんの経過観察に用いられる血液マーカーだ。患者の48%ではPSA値が少なくとも90%低下した。

これとは別に、画像検査で腫瘍を測定できた患者のうち69%で、完全奏効または部分奏効が確認された。提示された知見では画像評価可能な患者の総数が明らかにされていないため、この割合を31人全員に当てはめるべきではない。

PSAの低下と画像上の奏効は、治療活性を測る異なる指標だ。今回の初期結果から、奏効の持続期間や、同薬が生存期間を延長するかどうかは明らかにならない。

項目詳細
候補薬JNJ-6143、旧称HLD-0915
投与方法1日1回経口投与の開発中治療薬
技術制御誘導近接標的キメラ(RIPTAC)
開発プログラム転移性前立腺がんを対象とする第1相および第2相試験で評価中

安全性に関する知見では悪心と血中脂質上昇

主な副作用には悪心、コレステロール値およびトリグリセリド値の上昇が含まれた。有害事象を理由に治療を中止した患者が1人いた。

今回の知見は、前治療歴の多い患者集団における忍容性の初期的な見通しを示すものであり、同薬のベネフィットとリスクを包括的に評価したものではない。

Halda買収で異なる治療アプローチを獲得

Johnson & JohnsonのJNJ-6143開発概要によると、同薬は前立腺がん細胞で高発現するアンドロゲン受容体と、細胞の生存に不可欠なタンパク質BRD4を結びつけるよう設計された治験薬だ。提案されている作用機序は、がん細胞の機能を妨げ、細胞死を誘導することを目指す。

Johnson & Johnsonの広報担当者は、この候補薬が同社の前立腺がんポートフォリオに新たな作用機序を加えると述べた。同社は2025年12月にHaldaの買収を完了し、この医薬品と基盤となるRIPTACプラットフォームの両方を取得した。

Johnson & Johnsonによると、ESMOで発表した結果は、アンドロゲン経路を標的とする治療に抵抗性を示す転移性前立腺がんのさらなる開発に向け、最適な用量を特定するのに役立つという。

結論

JNJ-6143試験は、Halda買収で取得した候補薬について、治療活性を示す初期的な証拠を提供している。次に予定されている開発段階は、今回の知見を用量選択に役立てることであり、同薬は依然として治験段階にある。

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