OUE REITは2026年10月23日、シドニーの180 George Streetの持分を約50%追加取得する計画を発表した。合意した物件価格は8億6,400万豪ドル(A$864 million)。今回の取得により、OUE REITの所有割合は19.9%から約69.9%に上昇し、オフィスタワーの過半数持分を取得するとともに、オーストラリアへのエクスポージャーと予想レバレッジが高まる。

主なポイント

  • 追加持分に帰属する負債やその他の純資産を考慮した推定取得対価は4億6,140万豪ドル(A$461.4 million)。
  • 運用会社は、2026年上半期を基準とするプロフォーマベースで、1口当たり分配金が3.2%増加すると予想している。これはすでに実現した増加ではない。
  • 取引資金は借入金とホテル売却による収入で賄う。追加の資産売却がなければ、最大1億5,000万シンガポールドル(S$150 million)の永久証券を後日発行する可能性がある。

目次

OUE REIT、3月の投資に続き持分を追加取得

運用会社は先買権に基づく提案を受け入れ、追加持分の割り当てを受けた。OUE REITは2026年3月16日に当初の19.9%の持分を取得し、今回の提案取引で行使する先買権を確保していた。

OUE REITのポートフォリオ概要によると、既存の投資先はサーキュラー・キーにあるプレミアムグレードの商業タワー、Salesforce Towerだ。この既存持分を足掛かりに、今回の提案では過半数の所有権を目指す。

物件全体の評価額を同じ基準で比較すると、合意した物件価格は3月の投資で用いられた価格を3.7%下回る。運用会社は、過半数の所有権を得れば、物件に関する意思決定への影響力が強まり、資産運用や改良の柔軟性も高まるとしている。

項目詳細
土地の権利形態所有権
賃貸可能面積の合計61,915平方メートル
オフィスおよび小売スペースオフィススペース59,977平方メートル、小売スペース1,938平方メートル
賃料収入ベースの残存賃貸期間2026年9月30日時点で4.8年
賃貸可能面積ベースの残存賃貸期間2026年9月30日時点で5.2年
サステナビリティ認証WELL認証プラチナ、および6 Star Green Star評価

資金調達計画、分配金の増加見込みとともにレバレッジも上昇

合意した物件価格8億6,400万豪ドル(A$864 million)は、推定取得対価4億6,140万豪ドル(A$461.4 million)とも、取得費用総額約5億3,930万豪ドル(A$539.3 million)とも異なる。後者の2つの金額は、それぞれ約4億1,340万シンガポールドル(S$413.4 million)、約4億8,320万シンガポールドル(S$483.2 million)に相当する。

運用会社は、取得費用総額を借入金と、クラウンプラザ・チャンギ・エアポートの売却提案による純収入の一部で賄う方針だ。同ホテルの売却は2026年10月30日に完了する予定である。

両取引が完了したと仮定すると、運用会社はプロフォーマベースで総レバレッジが45.3%になると予想している。追加の資産売却がない場合、REITは最大1億5,000万シンガポールドル(S$150 million)の永久証券を発行する可能性があり、運用会社はこれにより総レバレッジが約42.8%に低下すると見込んでいる。

1口当たり分配金が3.2%増加するとの予想は、提案されている資金調達方法を用い、追加持分を2026年1月1日に取得して6月30日まで保有したと仮定している。これは過去の期間を対象とする試算であり、次回の分配金予想ではない。1口当たり純資産価値は0.55シンガポールドル(S$0.55)でおおむね安定する見通しだ。

シンガポールが引き続き中心ながら、オーストラリアへのエクスポージャー拡大へ

クラウンプラザ・チャンギ・エアポートを除いたポートフォリオ価値は、取引完了後に56億シンガポールドル(S$5.6 billion)から64億シンガポールドル(S$6.4 billion)へ増加する見込みだ。オーストラリアの割合は5.7%から17.6%に上昇し、シンガポールの割合は94.3%から82.4%に低下する。

最高経営責任者(CEO)のHan Khim Siew氏は、この取引をポートフォリオ転換の一環と位置付け、ホテル売却の収入をより高品質な物件に再投資すると説明した。同氏は、シンガポールを中核市場としつつ、オーストラリアへの選別的な投資を組み合わせると述べた。

稼働率100%のタワーが賃貸収入の基盤に

この所有権物件は2022年11月に完成し、55階建てのオフィスタワーと、バーやレストラン施設を備えた独立した4階建ての建物Jacksons on Georgeで構成される。テナントにはSalesforce、TikTok、Jones Lang LaSalleが含まれる。

2026年9月30日時点の実際の稼働率は100%だった。以下の賃貸契約の状況は取得対象となる賃貸収入の背景を示すが、将来の稼働率や分配金を保証するものではない。

結論

今回の取得が実現すれば、OUE REITのシドニーにおける少数持分投資は過半数持分へと変わり、分配金の増加が見込まれる一方で、レバレッジも上昇する。次の予定上の節目は2026年10月30日のクラウンプラザ・チャンギ・エアポート売却完了であり、その売却収入は取得資金計画の一部となる。

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