a16z cryptoの支援を受け、かつてStory Protocolとして知られたスタートアップのDATAは、自社ブロックチェーンを廃止し、Suiへ移行する計画だ。Sui Foundationから3,000万ドルの投資を確保した。CEOのAndrea Muttoni氏は10月21日、移行により、AI学習データの出所と利用権の検証に注力できるようになると述べた。
主なポイント
- Sui Foundationによる3,000万ドルの投資により、同財団はDATA Network最大の機関投資家となる。
- DATAは1対1のトークン移行を予定しており、移行完了まで現在のブロックチェーンを稼働させる。
- 同社はAIデータ登録サービス「Trace」を優先しているが、ライセンス収入を生み出した記録の件数は明らかにしていない。
目次
DATAのSui移行、Traceへ資源を振り向け
今回の決定に先立ち、DATAは6月にブランドを刷新し、知的財産のライセンスをブロックチェーン上で扱う幅広い取り組みから撤退した。自社の主要製品と並行して独自ネットワークを維持するのではなく、同社は現在、AI学習データの登録サービスであるTraceに注力する方針だ。
ブロックチェーンの運営には、エンジニア、バリデーター、監査、インフラ提供事業者への支出が必要となる。Muttoni氏は、活動の多くが登録サービスを中心に展開されるなかで、こうした業務を続ける意味があるのか、チーム内で疑問が生じたと述べた。
今回の投資により、Sui FoundationはDATA Network最大の機関投資家となる。Muttoni氏によると、同財団は製品計画に対して、細かく介入しない姿勢を取っている。その他の財務条件は開示されていない。
トークン移行はこれから
DATAの既存ブロックチェーンは、移行が完了するまで稼働を続ける。同社は既存の$DATAトークンを1対1の比率でSuiへ移行する計画だ。
発表された計画では、トークン保有者の権利と既存の権利確定スケジュールは維持される。ブロックチェーンの停止とトークン移行は、まだ完了していない。
幅広いライセンス構想から事業を絞り込み
2022年にワシントン州ベルビューで設立された同スタートアップは、当初、音楽、特許、商標などの分野で、権利者が知的財産を登録し、ライセンス条件を設定できるようにすることを目指していた。Muttoni氏は、既存の業界システムや大手権利者の関心の低さが、この取り組みを難しくしたと述べた。
同社は事業を絞り込む前に1億4,000万ドルを調達し、独自のブロックチェーンを構築していた。Muttoni氏は資金がどれだけ残っているかは明らかにしなかったが、a16z cryptoを含む既存投資家が引き続き関与していると述べた。
Storyチームが育成したAIデータ企業Poseidonでの経験が、より具体的な課題の特定につながった。Muttoni氏によると、ベンダーは独占的とうたうデータセットを提案していたものの、それらは他でも入手可能だった。あるときには、チーム自身のデータセットを提案されたという。
登録件数は販売件数とは異なる
Traceは、学習データの出所、提供者、購入者に認められている利用権を記録する。提携マーケットプレイスを通じて提出されたファイルについては、提出時期、提供者の同意条件、その後のライセンス付与や支払いの記録も含まれる場合がある。
Muttoni氏によると、活動の多くを提携マーケットプレイスのKledが占めており、Traceへの過去の記録の登録分も含め、毎日300万~400万件の提供が追加されている。
これらの数値は登録活動を示すもので、成立した販売件数ではない。DATAは、ライセンス収入を生み出した記録の件数を明らかにしていない。同社の現在の目標は、データマーケットプレイスと競合することではなく、買い手と売り手に検証可能な記録を提供することだ。
ストレージとアクセスツールで検証機能を拡張する可能性
Traceは現在、ファイルそのものを保管せず、ファイルに関する情報を記録している。Muttoni氏は、SuiエコシステムのツールであるWalrusとSealを、同社の次の段階に活用できるリソースとして挙げた。
Walrusを使えば元のファイルを保管でき、買い手は納品されたデータを最初の提出物と照合できる可能性がある。Sealはファイルを暗号化し、許可された買い手にアクセスを限定できる。これらの機能はSuiを選んだ理由として説明されたものであり、Traceへの追加がすでに完了したわけではない。
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