アヤ・ゴールド・アンド・シルバーは2026年10月21日、モロッコで開発段階にある多金属プロジェクトについて、更新版ブーマディンPEAの技術報告書を提出したと発表しました。この評価では採掘期間を14年とし、税引後正味現在価値を約35億米ドルと試算しています。ただし、これは依然として予備的な評価であり、経済性が実証されていない推定鉱物資源量が含まれています。

主なポイント

  • 今回の提出は、2026年9月9日に初めて公表された評価結果を正式な報告書にまとめたものであり、新たなプロジェクト経済性の試算ではありません。
  • ベースケースでは、初期設備投資額を4億6,300万米ドル、税引後内部収益率を93%と試算しています。
  • 実現可能性調査が進行中で、アヤの次回の予定された財務情報の更新は2026年11月12日です。

目次

ブーマディンPEAの提出により前回の評価を更新

技術報告書は2026年10月20日にSEDAR+およびEDGARに提出され、評価基準日は2026年9月9日です。アヤによるブーマディン評価の更新発表で説明されているように、今回の報告書は2025年の予備的経済性評価に取って代わるものです。

Lycopodium、CCE Miningなどの独立した有資格専門家が、カナダの鉱物プロジェクト開示基準であるNI 43-101に基づいて評価を作成しました。更新版の鉱物資源量推定はSRK Consulting UKのGuy Dishawが作成し、基準日は2026年2月28日です。

提出日と評価基準日の違いは重要です。10月の発表は根拠となる技術報告書を公開するものであり、新たに算出された経済性の結果を提示するものではありません。

項目詳細
採掘計画に含まれる鉱石量想定採掘期間全体で4,120万トン。前回評価から33%増加。
概測資源量860万トン、金換算品位は1トン当たり平均4.02グラム。
推定資源量4,540万トン、金換算品位は1トン当たり平均2.92グラム。
モデル上の現金コスト操業開始から1~5年は金換算1オンス当たり998米ドル、採掘期間全体では1,169米ドル。
モデル上の総維持コスト操業開始から1~5年は金換算1オンス当たり1,105米ドル、採掘期間全体では1,300米ドル。いずれのコスト指標もIFRSに基づかず、発行体間で比較できない場合があります。

より高い価格想定がモデル上の採算性を押し上げる

ベースケースでは、割引率5%での税引後正味現在価値を35億3,700万米ドル、内部収益率を93%、投資回収期間を0.7年と試算しています。金は1オンス当たり3,500米ドル、銀は1オンス当たり50米ドル、亜鉛は1ポンド当たり1.37米ドル、鉛は1ポンド当たり0.90米ドルを想定しています。金額はすべて米ドルです。

アヤは、商品価格の想定上昇、金属の支払率改善、採掘期間の11年から14年への延長が、経済性の改善につながったと説明しました。金および銀の支払率、すなわち精鉱販売において含有金属量のうち支払い対象となる割合は、それぞれ82%と85%に上昇し、12ポイントおよび8ポイントの上昇となりました。

評価に含まれる別個のスポット価格シナリオでは、提出日である10月時点の価格ではなく、2026年9月3日の価格を使用しています。このシナリオでは、税引後正味現在価値を55億2,500万米ドル、内部収益率を128%と試算しています。この差はプロジェクトが金属価格の変動に敏感であることを示しています。いずれのシナリオも実現収益やアヤの企業価値を示すものではありません。

露天掘りと坑内採掘を組み合わせた採掘計画

計画されている操業では、露天掘りと坑内採掘を組み合わせ、一般的な浮選プラントで亜鉛、鉛、黄鉄鉱の精鉱を生産します。売上の大半は貴金属が占める見込みです。

推定平均年間生産量は、最初の5年間が金換算34万8,000オンス、採掘期間全体では27万1,000オンスです。金換算生産量は、評価で用いた価格想定に基づき、異なる金属のモデル上の価値を金オンス単位に換算したものです。

採掘期間全体の推定生産量は、金230万オンス、銀8,120万オンス、亜鉛42万2,000トン、鉛19万5,000トンです。初期設備投資額は4億6,300万米ドルと推定され、前回評価とおおむね同水準です。

実現可能性調査が続くなか、資源量の不確実性は残る

更新版の資源量推定では、概測資源量に含まれる金換算金属量は110万オンスで、前回の推定から34%増加しました。推定資源量に含まれる量は430万オンスで、1%増加しました。

鉱物資源量は鉱物埋蔵量ではなく、経済性が実証されているものでもありません。この評価には、地質学的な推定の不確実性が高く、埋蔵量として認定するには適さないと判断された推定資源量が含まれています。アヤは、予測結果が達成される確実性はないと注意を促しました。

ブーマディンには既存の採掘ライセンスがあり、実現可能性調査が進行中です。ただし、こうした節目を迎えても、暫定的なコスト、生産量、収益率の試算が確定した操業実績に変わるわけではありません。

結論

今回の提出により、ブーマディンの改訂開発計画を裏付ける技術的根拠が示されましたが、暫定的な試算の検証に向けて実現可能性調査は続いています。アヤの次回の確定した企業情報の更新は、2026年11月12日の第3四半期決算発表で、市場取引開始前に発表される予定です。その後、米東部時間午前10時に経営陣による電話会議が開かれます。

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