MSCIは2026年第3四半期、資産連動型手数料とインデックス購読収入の力強い伸びを背景に増収となり、売上高は12.4%増の8億9,200万ドルとなりました。投資データ・分析会社の同四半期(9月30日終了)の純利益は3億5,100万ドルと7.9%増加し、希薄化後1株当たり利益は4.86ドルでした。

主なポイント

  • 資産連動型手数料は24.9%増加し、インデックス部門の売上高は18.1%増となりました。
  • 希薄化後EPSは14.4%増加し、発行済み株式数の減少を背景に利益の伸びを上回りました。
  • MSCIは通期のキャッシュフロー見通しを維持する一方、支払利息の予想を引き上げました。

目次

MSCI、総利益を上回る1株当たり利益の伸び

10月20日に発表されたMSCIの2026年第3四半期決算リリースによると、オーガニック売上高の伸びは12.3%で、報告ベースの増収率に近い水準でした。非GAAP指標である調整後1株当たり利益は14.3%増加し、前年同期の4.47ドルから5.11ドルとなりました。

報告ベースの希薄化後EPSは4.25ドルから4.86ドルに増加しました。この14.4%の伸びは純利益の7.9%増を上回り、希薄化後加重平均発行済み株式数は5.6%減の7,230万株となりました。

営業利益は12.2%増の5億210万ドルとなりましたが、営業利益率は前年同期の56.4%から56.3%に小幅低下しました。営業費用合計は12.8%増と売上高の伸びをわずかに上回りました。テクノロジー、専門サービス、市場データ、人件費の増加が反映されました。

項目詳細
第3四半期の自社株買い平均取得価格は1株当たり562.92ドル、総額5億5,230万ドル
自社株買いの残存承認枠2026年10月19日時点で約9億ドル
第3四半期に支払った配当約1億4,750万ドル
第4四半期配当の権利確定日2026年11月13日、取引終了時点
第4四半期配当の支払日2026年11月27日

インデックス部門の成長とアナリティクス部門の利益率低下

インデックス部門の売上高は18.1%増の5億3,260万ドルとなりました。資産連動型手数料は24.9%増の2億4,660万ドルに達し、インデックスの継続課金型購読収入は11.1%増の2億6,950万ドルとなりました。MSCIインデックスに連動する上場投資信託(ETF)やその他のインデックスファンドの運用資産増加が、資産連動型手数料のランレート上昇を押し上げました。

MSCI全体では、継続課金型購読収入が7.7%増加し、オーガニックの継続課金型購読収入ランレートの伸びは8.7%でした。顧客維持率は前年同期の94.7%から95.0%に改善しました。

アナリティクス部門は対照的に、売上高が4.8%増の1億9,100万ドルとなった一方、部門費用が売上高を上回るペースで増加したため、調整後EBITDAは4.9%減の8,570万ドルとなりました。同部門の調整後EBITDAマージンは前年同期の49.4%から44.9%に低下しました。

サステナビリティ&気候部門の売上高は4.0%増の9,370万ドルとなり、調整後EBITDAは10.1%増加しました。プライベート資産部門の売上高は6.7%増の7,470万ドルとなりましたが、調整後EBITDAは4.6%減少しました。

支払利息の増加でキャッシュフローが減少

四半期の営業キャッシュフローは3.0%減の4億3,610万ドルとなりました。主因は現金支払利息の増加で、顧客からの入金増加が一部相殺しました。非GAAP指標であるフリーキャッシュフローは8.9%減の3億8,540万ドルでした。

MSCIは9月末時点で、元本ベースの有利子負債を68億ドル計上していました。調整後EBITDAに対する負債比率は3.2倍で、経営陣の目標レンジである3.0~3.5倍の範囲内でした。

同社は自社株買いと配当を通じた株主還元を継続しました。また、取締役会は10月19日、1株当たり2.05ドルの第4四半期配当を決議しました。

通期キャッシュフロー見通しを維持

経営陣は2026年の営業キャッシュフロー予想を16億5,500万~17億500万ドル、非GAAPベースのフリーキャッシュフロー予想を14億8,500万~15億4,500万ドルに据え置きました。営業費用の見通しも15億3,500万~15億7,500万ドルで維持しました。

支払利息の予想は2億8,200万~2億8,600万ドルから2億8,800万~2億9,100万ドルに引き上げられました。MSCIは実効税率の予想レンジも、18.0~20.0%から18.0~19.5%に絞り込みました。税率見通しには、社内の法人格再編による影響は含まれていません。

これらは2026年12月31日終了年度に関する経営陣の予想であり、確定した実績ではありません。

結論

MSCIの四半期決算では、インデックス部門が力強く成長した一方、キャッシュフローは減少し、アナリティクス部門の収益性には圧力がかかりました。通期キャッシュフロー見通しは据え置かれており、次に確定している株主関連の日程は、11月13日の配当権利確定日と11月27日の支払日です。

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