2026年10月19日、米食品医薬品局(FDA)が、局所進行直腸がんを有する一部の成人を対象に、GSKのジェンペルリの迅速承認を付与したことを受け、AnaptysBio株は上昇した。この決定により、提携薬の承認済み使用範囲が拡大し、FDAの目標日より4カ月早い承認となった。

主なポイント

  • 承認対象は、MSI-HまたはdMMRのステージIIまたはIIIの直腸がんを有する成人。
  • AnaptysBioとジェンペルリの関係は、後にGSKが買収したTESAROとのライセンス契約に由来する。
  • 今回の規制上の決定により薬剤の承認済み使用範囲は広がるが、AnaptysBioの具体的な増収が確定するものではない。

目次

承認を受けてAnaptysBio株が上昇

FDAの迅速承認決定の対象は、ジェンペルリ(一般名:ドスタルリマブ)で、マイクロサテライト不安定性高値(MSI-H)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)のステージIIまたはIIIの局所進行直腸がんを有する成人に使用される。適格性は、固形腫瘍を対象とするFDA認可検査で判定する必要がある。

GSKは、AnaptysBioから同薬のライセンスを受けていたTESAROを51億ドルで買収し、ジェンペルリの権利を取得した。適応拡大により、抗PD-1療法である同薬を販売できる承認済みの治療領域がGSKにもう一つ加わった。

規制当局の発表に伴って株価は上昇したが、上昇率や終値は示されていない。また、今回の承認だけでは、AnaptysBioに追加のライセンス料や売上高がどれだけ発生するかは明らかにならない。

項目詳細
推奨用量500 mgを3週間ごとに静脈内投与
治療期間最大9サイクル。病勢進行または許容できない毒性が認められた場合は、それ以前に中止
効果判定内視鏡検査、直腸MRI、胸部・腹部・骨盤部のCT検査
安全性に関する警告免疫介在性副作用、点滴関連反応、胚・胎児毒性など

新たな適応を裏付ける試験結果

FDAは、未治療患者154人を対象とした多施設共同、単群、非盲検試験AZUR-1で有効性を評価した。主要有効性評価項目は、独立中央判定により評価された、12カ月間持続する臨床的完全奏効だった。

独立判定で評価可能だった116人のうち、持続的完全奏効率は47%、客観的奏効率は79%だった。この2つは異なる指標であり、客観的奏効が必ずしも1年間持続する完全奏効を意味するわけではない。

治療を受けた154人全体のうち、110人は追加治療を受けず、病勢進行もなく、ドスタルリマブ単独で治療を受けた。他の患者には、手術を受けた人、追加の全身療法や放射線療法を受けた人、その他の転帰となった人が含まれる。したがって、すべての患者が追加治療を回避したことを示す結果と解釈すべきではない。

FDAは、治験責任医師主導による別の患者50人の試験も審査した。同試験における12カ月持続の臨床的完全奏効率は93%だった。この結果は別の試験集団から得られたものであり、AZUR-1の数値と合算すべきではない。

結論

米国での今回の決定により、予定より早くジェンペルリの承認対象患者が拡大した。海外では規制当局による審査が続いており、今後の動向として注目されるが、FDAの承認によって海外での審査結果が決まるわけではない。

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