2026年10月15日午後1時22分(米東部時間)ごろ、IBM株は232.75ドルで取引され、約2.13%上昇した。モルガン・スタンレーが目標株価を190ドルから238ドルに引き上げる一方、投資判断は「イコールウェイト」に据え置いた。目標株価の大幅な引き上げとなったが、提示された株価を上回る幅は約2.3%にとどまった。
主なポイント
- モルガン・スタンレーは投資判断を引き上げずに、目標株価を25.3%引き上げた。
- 上半期のフリーキャッシュフローが横ばいだったため、年間の改善目標の達成は下半期に左右される。
- 同行は、次回の四半期決算でインフラ事業がコンサルティング事業の低調な成長を補うと予想している。
目次
IBM株、引き上げ後の目標株価に接近
モルガン・スタンレーによる目標株価の48ドル引き上げは、投資判断の引き上げとは異なる。同社は「イコールウェイト」を維持し、四半期決算はおおむね市場予想に沿うと見込んでいる。インフラ事業がコンサルティング事業の成長鈍化を和らげるとの見方はアナリストの評価であり、報告済みの四半期実績ではない。
10月15日の取引時間中の株価と比べると、引き上げ後の目標株価はIBMの市場価格を5.25ドル上回っていた。この小幅な差を踏まえると、目標株価引き上げの規模を適切に捉えられる。株価上昇率は取引時間中の一時点の値であり、終値ベースのリターンではない。また、入手可能な情報からは、株価上昇の単一の要因は特定できない。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 2026年第2四半期のソフトウェア売上高 | 78億ドル、前年同期比5%増。 |
| 2026年第2四半期のコンサルティング売上高 | 53億ドル、報告ベースで横ばい、為替一定ベースで1%増。 |
| 2026年第2四半期のインフラ売上高 | 38億ドル、前年同期比7%減。 |
年間目標の達成を担う下半期のキャッシュ創出
IBMが7月22日に発表した第2四半期決算によると、2026年上半期のフリーキャッシュフローは48億ドルで、前年同期から変わらなかった。それでも経営陣は、通期のフリーキャッシュフローが前年から約10億ドル増加するとの見通しを維持した。
最初の6カ月間に前年からの増加がなかったため、計画されている年間の改善分は実質的にすべて下半期に実現する必要がある。第2四半期のフリーキャッシュフローは25億ドルで、前年同期から3億ドル減少した。一方、営業キャッシュフローは9億ドル増の26億ドルとなった。
事業実績が示すまちまちな背景
IBMの第2四半期のセグメント別実績では、ソフトウェアが成長した一方、コンサルティングの売上高は横ばい、インフラの売上高合計は減少した。インフラ事業の内訳では、分散型インフラの売上高が37%増加した一方、IBM Zの売上高は42%減少した。したがって、ポートフォリオの一部の好調がセグメント全体の成長にはつながらなかった。
経営陣は7月、2026年通期の為替一定ベースの売上高成長率見通しを4%~5%とした。これは実績ではなく、あくまで会社のガイダンスであり、次回四半期に対するモルガン・スタンレーの予想とは別のものだ。
結論
次回の四半期決算は、キャッシュ創出と、インフラ需要とコンサルティング事業の成長とのバランスを見極める機会となる。注目すべきはアナリストの目標株価引き上げ幅そのものではなく、経営陣が掲げる年間キャッシュフロー目標にどこまで近づいたかだ。
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