UBSは2026年10月23日に公表した評価で、SpaceXのAI拡張計画が、2027年末までにコンピューティング容量13ギガワットを目指していると述べた。この目標は、従来の予想である2.5~3 GWから大幅に引き上げられたものだが、達成には多額の投資と追加の発電能力へのアクセスが必要となる。

主なポイント

  • UBSは2027年末のコンピューティング容量目標を13 GWとし、従来予想を約10 GW上回ると説明した。
  • 第3四半期のSuper Intelligenceの売上高は前四半期比で約3倍となり、76億ドルに達した。
  • 第4四半期の設備投資見通しは350億~400億ドルで、UBSは容量拡張に約3,500億ドルが必要と試算している。

目次

SpaceXのAI拡張で容量目標が引き上げ

UBSは、リースされるAIコンピューティング容量への需要が強まっていることを、より野心的な計画の背景として挙げた。UBSによると、2026年第3四半期の容量は1.7 GW、10月時点では2.2 GWで、2027年末の目標である13 GWと比べて大きな差がある。

UBSによると、イーロン・マスク氏は、利用可能な容量を何度も売り切れるほど需要があると示唆した。また、スポットのレンタル料金はさらに上昇し、2027年には投資回収期間が約6カ月に短縮される可能性があるとの見通しを示した。これらは期待であり、実現した投資収益ではない。

UBSはまた、利用可能な発電能力次第では、2027年中に容量が20 GWに達する可能性があるとのマスク氏の発言を紹介した。このより高い可能性は、明示された13 GWの目標とは別のものだ。

項目詳細
対象期間2026年9月30日までの3カ月間
連結売上高145億7,500万ドル、前年同期比161%増
連結営業利益27億9,100万ドル
連結純利益44億ドル
連結調整後EBITDA88億900万ドル。非GAAP指標

売上高予測は容量と顧客へのリースに左右される

社内利用に確保する容量と顧客にリースする容量をほぼ半分ずつと仮定し、UBSは2027年末までに年間経常収益が5,000億~1兆ドルに達する可能性を示した。これは2026年末の予想である1,000億ドルと比べた水準だ。

これらの数値は将来の年間経常収益のランレートを示すもので、すでに得られた売上高でも、2027年中に計上される売上高の総額予測でもない。実現には、インフラの整備と増加した容量の商業利用が必要となる。

必要な支出も大規模だ。SpaceXは2026年第4四半期の設備投資を350億~400億ドルと見込んでおり、第3四半期の196億ドルから増加する。これとは別に、UBSは13 GWの目標達成には約3,500億ドルが必要と試算している。

四半期決算は事業がすでに拡大していることを示す

SpaceXの2026年第3四半期決算発表では、9月30日時点のコンピューティング設備容量が1.7 GWと記録されている。この提出書類は事業の基準となる実績を示すものであり、その後に示された13 GW目標やUBSの売上高・投資予測を裏付けるものではない。

AIクラウドサービスとインフラを含むSuper Intelligence部門の売上高は75億6,000万ドルで、第2四半期の25億6,000万ドルから増加した。SpaceXは、新たなクラウドサービス契約、Cursorの買収、Grokの採用拡大が成長に寄与したと説明した。

部門調整後EBITDAは、11億5,000万ドルから49億5,000万ドルに増加した。この非GAAP指標は、Cursor買収に関連する12億ドルの株式報酬費用を含む、同部門の営業利益4億3,100万ドルとは大きく異なる。

接続事業とStarshipが運用面の節目に

第3四半期の接続事業の売上高は52億5,000万ドルとなり、前年同期比69%増だった。Starlinkの個人向け契約者数は9月30日時点で1,360万人に達し、6月から160万人増加した。

SpaceXはStarship Flight 14も完了させた。これはStarship初の軌道飛行および収益を生むミッションとなった。この飛行ではStarlink V3衛星26基を投入し、Falcon 9によるStarlink打ち上げと比べ、ダウンリンク容量が約10倍増加した。

決算はAI以外の分野でも成長が続いていることを示す一方、計画されているコンピューティング設備の拡張には、はるかに大きな支出が伴う。インフラ整備の実行、新たなAI顧客契約の獲得、電力の確保が、拡張のスケジュールを左右する重要な要素となる。

結論

SpaceXのAI拡張における次の節目は、2026年第4四半期の設備投資見通しと2027年末の容量目標を実行に移せるかどうかだ。報告された四半期決算は事業の成長を示しているが、より大規模な容量や年間経常収益の数値は、依然として将来予測である。

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