2026年第3四半期のOUE REITの業績は、ホテル事業の好調が商業用不動産の寄与鈍化を補い、改善した。同REITは10月21日、7~9月期の不動産純収入が前年同期比4.6%増の5,960万シンガポールドルとなり、売上高は3.1%増の7,260万シンガポールドルとなったと発表した。金融費用は12.4%減少した。
主なポイント
- ホスピタリティ部門の売上高と不動産純収入はいずれも12.6%増加し、商業部門の減少を相殺した。
- 入居者の入れ替わりが稼働率に影響したものの、シンガポールのオフィス賃貸借契約の更新では賃料改定率がプラス4.6%となった。
- Crowne Plaza Changi Airportの売却は10月30日に完了する見込みで、2,000万シンガポールドルの特別分配は2027年度から開始される見通し。
目次
ホテル事業の好調がOUE REITの業績を押し上げる
第3四半期のホスピタリティ部門の売上高は3,030万シンガポールドル、不動産純収入は2,760万シンガポールドルとなり、いずれも前年同期比12.6%増加した。運用会社は、レジャー需要、法人顧客の拡大、宿泊客向けサービスの刷新が改善の要因だと説明した。
ホスピタリティ部門全体の販売可能客室1室当たり収入(RevPAR)は8.2%増の302シンガポールドルとなった。Hilton Singapore Orchardは、稼働率の上昇、法人顧客の獲得、堅調な個人旅行需要に支えられ、7.5%増を記録した。
同REITの分散型不動産ポートフォリオは、シンガポールとシドニーのオフィス、ホテル、小売資産で構成される。この構成が今四半期に重要な意味を持ち、ホテル事業の成長が商業部門の寄与減少を上回った。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 有利子負債の加重平均コスト | 2026年9月30日時点で年率3.6% |
| 有利子負債の加重平均残存期間 | 2026年9月30日時点で2.9年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | シンガポール金融管理局のガイドラインに基づく算定で2.9倍 |
| OUE Bayfrontの分配収入 | 2026年第3四半期に合弁事業から360万シンガポールドル |
オフィス賃料の上昇と入居者の入れ替わりが併存
商業部門の売上高は2.8%減の4,240万シンガポールドル、不動産純収入は1.5%減の3,200万シンガポールドルとなった。運用会社は、OUE Downtown Officeで続く入居者の入れ替わりが業績を圧迫したと述べた。
それでも、シンガポールのオフィス賃貸借契約の更新では賃料改定率がプラス4.6%となった。9月30日時点の契約済み稼働率は91.2%で、平均契約賃料は月額1平方フィート当たり11.06シンガポールドルだった。したがって、更新時の賃料上昇によって、テナント間のスペース移転がもたらす短期的な影響がなくなったわけではない。
Deloitteは、OUE Downtown Officeで賃借している4万9,000平方フィート超のスペースについて、2027年第4四半期まで契約を延長した。運用会社は、テナント構成を調整し、後継テナントの入居を段階的に進めるため、今後12~15カ月は稼働率が低下する見込みだ。
Mandarin Galleryの賃料改定率はプラス5.9%となった。シドニーの180 George Streetは9月30日時点で全区画の賃貸契約が確定しており、OUE REITが保有する19.9%の持分から160万シンガポールドルの分配収入を計上した。
空港ホテルの売却でレバレッジ低下の可能性
Crowne Plaza Changi Airportの売却は、受益証券保有者の支持を受け、2026年10月30日に完了する見込みだ。この取引により、推定売却費用控除後で約4億9,850万シンガポールドルの現金収入が得られる見通しで、受益証券で支払われる売却報酬は含まない。
運用会社は、2,000万シンガポールドルの特別分配を2027年度から開始する見込みだ。これは予定されている分配であり、第3四半期中に実施済みの支払いではない。
売却による純収入を既存借入金の返済に充てた場合、総レバレッジはプロフォーマベースで42.1%から37.1%に低下する。低下後の数値は、当該返済を前提とする条件付きのものであり、9月30日時点で報告された数値ではない。
2027年の満期を控えた資金調達余力
OUE REITは2026年7月、上限3億シンガポールドルの無担保コミットメント型リボルビング・クレジット・ファシリティを確保した。運用会社によると、このファシリティとホテル売却による収入見込みは、成長施策と借り換えを支える。
金利4.10%および3.95%の中期債は、2027年半ばに満期を迎える。四半期の金融費用の減少は、不動産収入の改善に加え、業績に別途プラスに寄与した。
結論
次の予定されている節目は、10月30日に見込まれるCrowne Plaza Changi Airportの売却完了だ。売却が完了するか、またその後に売却収入がどう活用されるかによって、予想されているレバレッジ低下が実現するかどうかが決まる。
ニュースをもっと読む
免責事項
この記事はFinanceVelixが提供する一般的な情報であり、個別の金融、投資、法律、税務に関する助言ではありません。市場価格、金利、経済状況は変化する可能性があり、投資には損失のリスクが伴います。記載内容は公開時点で入手可能な資料に基づいており、変更されることがあります。重要な情報はご自身で確認し、必要に応じて資格を有する専門家にご相談ください。資産、企業、サービスへの言及は推奨を意味するものではありません。




