CRC GroupのProperty REDY Indexによると、2026年第3四半期も商業用不動産保険の更新料率は低下を続けたが、引き下げのペースは鈍化した。卸売専門保険の販売代理店である同社によると、同四半期に更新を迎えた不動産保険契約の約91%から93%で、料率は横ばいまたは低下した。
要点
- 前年同期比の料率引き下げ幅は、第3四半期の各月で縮小した。
- 低下幅は、2025年の同じ各月に記録された水準を上回った。
- 豊富な保険・再保険の引受余力が、価格や補償条件をめぐる交渉を後押しした。
目次
商業用不動産保険の更新料率、下落ペースが鈍化
CRCの月次データによると、2026年5月から9月にかけて料率の引き下げは徐々に緩やかになった。ただし、これは価格が再び上昇に転じたことを意味しない。第3四半期を通じて、更新料率の平均は引き続き2桁の割合で低下した。
前年との比較でも、購入者に有利な状況が続いた。2026年7月、8月、9月の低下幅は、それぞれ2025年の同じ月を上回った。この違いは重要だ。改善のペースが鈍化する一方で、前年と比べた料率の競争力は高まっていた。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 2026年5月 | 更新料率の平均は前年同月比で13.3%低下。 |
| 2026年6月 | 更新料率の平均は前年同月比で12.8%低下。 |
| 7月の比較 | 2026年は12.0%低下、2025年は6.0%低下。 |
| 8月の比較 | 2026年は11.4%低下、2025年は5.2%低下。 |
| 9月の比較 | 2026年は11.1%低下、2025年は7.0%低下。 |
引受余力が購入者の交渉余地を拡大
CRCは、保険・再保険の引受余力が豊富であることを、競争が激しい背景として挙げた。保険会社は収益性の高い契約の維持と新規契約の獲得に注力しており、被保険者には料率の引き下げだけでなく、補償限度額の引き上げ、免責金額の引き下げ、補償範囲の拡大についても交渉する機会があった。
同四半期に料率が10%以上引き上げられた契約は、全体の2%未満だった。CRCによると、損害実績が良好で、引受情報の質が高い契約では、特に競争が激しかった。
CRCのREDYデータ・分析プラットフォームでは、同社が過去の契約配置、補償、価格に関する情報をどのように交渉支援に活用しているかを紹介している。この製品説明はプラットフォームの役割を説明するものであり、同四半期に報告された料率変動を独立して裏付けるものではない。
購入者に有利な見通しには条件も
CRCは、豊富な引受余力が競争力のある価格を支え続け、商業用不動産保険市場は購入者に有利な状況が続くと予想している。一方、個々の契約の結果には引受規律が影響すると述べた。
同社は、料率引き下げの鈍化が、2027年に向けて市場の軟化ペースが安定しつつある兆候である可能性を示唆した。ただし、これは見通しであり、料率が下げ止まったことや、すべての契約者が同様の更新条件を得ることを示すものではない。
結論
2026年第3四半期の商業用不動産保険の更新料率は、引き下げ幅が縮小したものの、購入者に有利な水準が続いた。この鈍化が2027年に向けて続くかどうかを判断するには、その後の更新料率の動向が注目される。
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