アナリストが第3四半期のソフトウェア事業の回復が持続するかどうかを疑問視するなか、IBM株は2026年10月22日の寄り前取引で6.5%下落した。BofA Global Researchによると、ソフトウェア事業の成長のうち約2億5,000万ドルは第2四半期から先送りされた案件によるもので、基調的な改善は見出しの数字が示すよりも緩やかだった。
主なポイント
- BofAのアナリストによると、第2四半期から先送りされた案件がソフトウェア事業の成長に約2億5,000万ドル寄与した。
- トランザクション・プロセッシングの売上高は9%増加したが、アービンド・クリシュナCEOは、このペースが続くと期待すべきではないと注意を促した。
- IBMは年間のソフトウェア事業の成長見通しの下限を引き上げる一方、全社の売上高予想は据え置いた。
目次
先送り案件が回復の評価を複雑にするなか、IBM株は下落
中心となる論点は、IBMのソフトウェア事業が第3四半期に示した力強さが持続的な加速を意味するのか、それとも顧客が購入を完了する時期が一部ずれた結果なのかという点だ。BofAのアナリストは、先送り案件の寄与を除けば、改善の度合いはそれほど大きくなかったと指摘した。
10月21日に発表されたIBMの2026年第3四半期決算では、ソフトウェア売上高は78億ドルとなり、前年同期比8%増、為替変動の影響を除くと9%増だった。先送り案件の推計はアナリストによる評価であり、決算発表で開示された数値ではない。
寄り前の下落に先立ち、同年の株価は厳しい展開となっており、10月21日までに約15%下落していた。6.5%の値動きは取引開始前の一時点の状況であり、終値として確定したものではない。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 第3四半期の継続事業に係るGAAP希薄化後EPS | 2.31ドル、前年同期比26%増 |
| 第3四半期の営業ベース非GAAP希薄化後EPS | 2.95ドル、前年同期比11%増 |
| 第3四半期のフリーキャッシュフロー | 30億ドル、前年同期比7億ドル増 |
| 第3四半期のコンサルティング売上高 | 53億ドル、報告ベースでは横ばい、為替変動の影響を除くと2%増 |
トランザクション・プロセッシング、成長継続のハードル高まる
IBMのメインフレームコンピューターに関連するソフトウェアを販売するトランザクション・プロセッシングの売上高は、第3四半期に9%増加した。クリシュナCEOは、このペースが続くとは見込んでおらず、「特に来年に向けて、より正常化した業績」を予想すると述べた。
この改善に先立つ第2四半期には、同部門の売上高が減少していた。当時、ジェームズ・カバノー最高財務責任者は、メインフレーム・ハードウェアとトランザクション・プロセッシング・ソフトウェアの低迷が、IBMの成長率を5パーセントポイント超押し下げたと述べていた。
Bernsteinは、先送り案件の恩恵が薄れるなか、IBMの見通しはトランザクション・プロセッシングの第4四半期売上高が小幅に減少することを示唆していると述べた。これは証券会社による見通しの解釈であり、第4四半期の実績として報告されたものではない。
ソフトウェア事業の見通し引き上げも、全社の成長予想は据え置き
IBMは現在、年間のソフトウェア売上高成長率を約7%~8%と見込んでいる。従来の予想レンジは6%~8%だった。下限の引き上げによって予想レンジは狭まるが、上限は引き上げられていない。
全社では、IBMは2026年の為替変動の影響を除く売上高成長率予想を4%~5%に据え置いた。第3四半期の売上高は171億ドルで、報告ベースでは5%増、為替変動の影響を除くと6%増だった。
同社は通期のフリーキャッシュフロー見通しも引き上げ、前年から10億ドル超の増加を見込むとした。全社の売上高予想を据え置き、キャッシュフロー見通しを上方修正したことは、ソフトウェア事業の成長持続性がIBMの財務状況を左右する論点の一つにすぎないことを示している。
結論
先送り案件による恩恵が薄れた後もソフトウェア事業の成長が維持されるか、第4四半期の決算が次の試金石となる。経営陣が据え置いた全社の売上高見通しが引き続き基準となるほか、フリーキャッシュフローの上方修正も注目点となる。
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