Digital 2027レポートによると、2026年10月のフィリピンのインターネット利用者数は9,590万人で、人口の81.3%に相当した。We Are SocialとMeltwaterが10月21日に発表したこの調査では、インターネットに接続しているフィリピン人のソーシャルメディア利用が盛んであることに加え、世界的に独立型の生成AIツールが急速に普及していることも記録された。
主なポイント
- フィリピンのインターネット利用者は、ソーシャルメディアと短尺動画プラットフォームに週平均36時間12分を費やした。
- 独立型の生成AIツールの世界の推定利用者数は、12カ月で57.2%増加した。
- 従来型のウェブトラフィックが減少するなかでも、ブランド調査では検索エンジンの利用がAIプラットフォームを上回った。
目次
フィリピンのインターネット利用、ソーシャルメディアへの継続的な関与を示す
フィリピンは、TikTokやReelsを含むソーシャルメディアおよび短尺動画プラットフォームの週間利用時間が最も長い国の一つに挙げられた。インターネット利用者は、動画を除くソーシャル投稿やストーリーの閲覧だけで、週平均26時間11分を費やした。
ソーシャルメディアの利用は複数のサービスに広がっている。16歳以上のフィリピンのインターネット利用者は、毎月平均8.43のプラットフォームを積極的に利用しており、ソーシャルメディアの利用頻度は週平均5.44日だった。
これらの数値が示すのは、フィリピンの全人口ではなく、インターネット利用者の行動である。また、ソーシャルメディアのアカウント数を実人数として扱うべきではない。個人が複数のアカウントを保有する場合があり、企業などのアカウントも含まれるためだ。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 世界のデジタル広告支出 | 過去1年間で8.7%増加 |
| 世界のソーシャルメディア広告支出 | 過去1年間で18%増加 |
| 世界のインフルエンサー広告支出 | 過去1年間で15%増加 |
世界的なAIの成長はフィリピンでの普及を示すものではない
発行元によるDigital 2027の発表では、独立型の生成AIツールのアクティブユーザーは世界で32億4,000万人に達し、世界人口の38.9%に相当すると推計された。これは12カ月で12億人増加したことを示す。
この推計は、ほかのソフトウェアやアプリケーションに組み込まれたAI機能を除外しており、ユーザー総数が実人数を示すとは限らない。提供資料には比較可能なフィリピンの数値がなく、世界的な拡大から現地でのAI普及のペースを判断することはできない。
生成AIプラットフォームではChatGPTが引き続き首位を保ち、月間アクティブユーザー数は最も近い競合の2倍に達した。GoogleのGeminiはモバイルアプリのユーザー基盤が年間で4倍に増加し、ウェブ版のユーザー基盤はChatGPTの60%を超えた。
ブランドとの接点、従来型ウェブサイト以外にも拡大
世界のウェブドメイン上位1万件では、ChatGPTの一般公開後、月間トラフィックが10%超減少した。ウェブの利用時間も、過去24カ月で11.2%減少した。こうした変化は、ソーシャルプラットフォーム、モバイルアプリ、AIサービスの利用拡大と同時に起きたが、減少の原因がAIだけにあることを示すものではない。
それでも、検索は商業面で重要な役割を維持した。世界の成人インターネット利用者は、ブランド調査のためにAIプラットフォームを訪れると答えるより、検索エンジンを訪れると答える可能性が74%高かった。インターネット利用者がブランドを知るために利用したチャネルは平均5.8種類だった。
デジタルマーケティング予算を検討する企業にとって、この調査結果が示すのは、検索がAIに全面的に置き換わることではなく、顧客の購買・情報探索経路が分散している姿だ。デジタル各チャネルで広告支出が増加し、ソーシャルメディア広告とインフルエンサー広告の伸びは、デジタル広告全体を上回った。
結論
2026年10月の数値は、フィリピンにおけるインターネットおよびソーシャルメディア利用の規模を明らかにする一方、独立型AIの国内普及状況は数値化していない。ブランドとの接点をめぐる世界的な変化がフィリピンの消費者にどこまで及んでいるかを評価するうえで、この現地データの欠如は重要な課題として残る。
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