定義
完全希薄化後評価額(FDV)とは、暗号資産の最大供給量がすべて現在の価格で流通していると仮定した場合の時価総額で、価格 × 最大供給量で求めます。
仕組み
計算式はFDV = 価格 × 最大供給量です。最大供給量がないトークンについては、多くのデータ提供元が代わりに総供給量を使い、FDVを空欄にする提供元もあります。そのため、同じトークンでもサイトによってFDVが異なることがあります。FDVは現在の価格を使うので、価格が変わるたびに動くその時点のスナップショットであり、将来の価値の予測ではありません。
FDVが特に重要になるのは、時価総額を大きく上回っている場合です。時価総額は流通しているトークンだけを数えますが、FDVは最終的に存在するすべてのトークンを数えます。差が大きいということは、ロック中、ベスティング前、あるいは未発行のトークンがまだ多く残っていることを意味します。こうしたトークンが、多くの場合は公表されたアンロックスケジュールに沿って放出されると、供給量は増えます。需要が同じペースで伸びなければ、全体の価値を保つには1トークンあたりの価格が下がらざるをえません。これを希薄化と呼びます。
簡単な確認方法は、時価総額 ÷ FDVの比率を見ることです。比率が100%に近ければ供給量の大半はすでに取引されており、低ければ大半がこれから市場に出てくることになります。FDVは、残りのトークンがいつアンロックされるか、その保有者が売るかどうかまでは示さないため、アンロックスケジュールとあわせて読むのが適切です。
具体例(仮定の数値)
トークンZの価格が1.50ドル、循環供給量が200,000,000枚、最大供給量が1,000,000,000枚だとします。
時価総額 = 1.50ドル × 200,000,000 = 300,000,000ドル
FDV = 1.50ドル × 1,000,000,000 = 1,500,000,000ドル
時価総額 ÷ FDV = 300,000,000ドル ÷ 1,500,000,000ドル = 20%なので、最終的な供給量の80%はまだ市場に出ていません。
1,000,000,000枚すべてが流通し、全体の価値が300,000,000ドルのままだとすると、価格は0.30ドルになります。この差がどれほどの希薄化を意味するかがわかります。
よくある間違い
- はるかに大きいFDVを無視して、時価総額だけでプロジェクトを比較する
- FDVを目標価格や、プロジェクトが到達すると見込まれる価値として読む
- 最大供給量のないトークンについて、どの提供元も同じ方法でFDVを計算していると考える
- 時価総額とFDVの差がいつ新たな供給になるかを決めるアンロックスケジュールを見落とす
関連する計算ツール
この用語集は学習を目的としたもので、投資助言ではありません。例に示した数値はすべて仮定のものです。