Longeveronは2026年10月26日、治験中の細胞治療薬laromestrocelを投与された乳児において、重大な心臓有害事象を測定する事前規定の副次評価項目で統計学的に有意な減少が認められたとする、ELPIS II試験の更新結果を発表した。この結果は、右室駆出率を12カ月時点で改善するという主要評価項目を達成できなかった第2b相試験の結果に続くものだ。
主なポイント
- 更新された副次解析では、標準治療群で重大な心臓有害事象が8件、laromestrocel群で1件記録され、P=0.043だった。
- この副次的な結果によって、心機能に関する主要評価項目を達成できなかったという試験結果が変わるわけではない。
- LongeveronはFDAとの面談を要請する意向で、データは2026年11月8日に発表される予定だ。
ELPIS II試験結果で副次的な臨床所見が追加
本試験では、左心室の発育不全を伴うまれな先天性疾患である左心低形成症候群の乳児40人を対象に、第II期姑息手術と併用してlaromestrocelを評価した。Longeveronの 9月のトップライン発表 では、主要評価項目の未達と追加解析の計画が明らかにされた。
10月の更新発表によると、標準治療群では重大な心臓有害事象(MACE)が8件、laromestrocel群では1件発生した。同社はこの結果を統計学的に有意と説明し、P=0.043と報告した。また、laromestrocelは、判定委員会が判定した臨床事象および安全性事象の減少と関連していたと述べた。
Longeveronは、副次所見が臨床転帰を改善する可能性を示唆していると考えている。これは開発段階における評価であり、確立された治療効果や規制当局の承認を意味するものではない。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 試験デザイン | 第2b相、無作為化、二重盲検、多施設、2群間試験 |
| 投与方法 | 第II期手術中に心筋内へ単回注射 |
| 長期追跡調査 | 移植を受けずに生存している期間を最長5年間追跡する計画 |
主要評価項目と解析上の限界は依然として重要
無作為に割り付けられた40人の乳児のうち28人(標準治療群15人、laromestrocel群13人)で、ベースラインおよび12カ月時点の心臓磁気共鳴画像測定値が得られた。右室駆出率の平均値はそれぞれ2.6ポイントと3.3ポイント低下し、群間に統計学的に有意な差は認められなかった。
9月の発表では、探索的な治療実施例ベースのMACE解析が説明されており、統計学的有意差は認められなかった。10月の更新発表では、その所見を事前規定の副次評価項目として特定している。両発表を、事象数が単純に同条件で変化したものとして扱うべきではない。
Longeveronは、12カ月までに治療関連の重篤な有害事象はなかったと報告した。安全性に関する所見と副次評価項目の結果は追加情報となるが、いずれも主要評価項目の結果を覆すものではない。
次の段階はFDAとの協議と学会発表
Longeveronは、結果を検討し、左心低形成症候群(HLHS)プログラムの今後の選択肢を判断するため、米国食品医薬品局(FDA)との面談を要請する意向だ。面談の日程や合意された規制上の進め方は発表されていない。
同社によると、ELPIS II試験のデータは、シカゴで開催される米国心臓協会(AHA)の2026年学術集会におけるLate-Breaking Science Programの口頭発表に選定された。発表は、11月6~9日の会期中である11月8日に予定されている。
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