Anthropicの慈善計画では、AI企業の株式の相当部分が公益目的に充てられる可能性があり、新たに設立される同社所有の基金に株式5%を拠出することも含まれる。その潜在的価値は同社の企業価値に左右され、提案されている支払いの一部については詳細が公表されていない。
主なポイント
- Anthropicの企業価値が2兆ドルに達すれば、基金の価値は約1,000億ドルになる可能性がある。
- 基金は非営利財団ではなく、同社が所有する有限責任会社となる。
- Anthropicによると、基金の株式はロビー活動や政治献金には使われない。
Anthropicの慈善拠出の約束と潜在的価値
チャットボット「Claude」を開発するAnthropicは、保有株式の5%をAnthropic公益基金に拠出すると表明した。投資家は、早ければ2026年11月にも見込まれる株式市場への上場に向け、企業価値2兆ドルを視野に入れている。この評価額であれば、基金の持ち分は約1,000億ドルの価値となる可能性がある。企業価値も上場時期も確定していない。
同社によると、基金に加え、共同創業者7人が保有株式の80%を寄付するとした約束や、従業員の寄付に会社が同額を上乗せする制度を合わせると、株式のおよそ5分の1が公益目的に充てられることになる。
基金の運営方法
Anthropicは、非営利財団ではなく、完全子会社の有限責任会社として基金を設立する。非営利財団には、毎年、資産の最低割合を支出し、税務申告書を公開する義務がある。コーネル大学で非営利組織を研究するSarah Wolfolds氏は、同社所有の形態ではAnthropicが意思決定権を持ち、情報開示は任意になると述べた。
Anthropicは基金の活動について報告すると表明している。また、AIが雇用に及ぼす影響を受けた団体に直接支払いを行う可能性があるとしているが、詳細は明らかにしていない。Wolfolds氏は、AIの影響を受けた人々を特定するのは難しい可能性があるとし、こうした支払いは失業保険や再訓練プログラムに取って代わるのではなく、それらを補完するべきだと述べた。
他のAI関連の資産拠出の約束
ChatGPTを開発するOpenAIを支配する非営利団体、OpenAI Foundationは、同社の株式26%を保有している。2026年10月の報道の1年前にOpenAIが再編された際、この持ち分は約1,300億ドルと評価された。この金額は現在の評価額ではない。
こうした拠出の規模は、どの慈善活動が支援を受けるのかという疑問も生んでいる。インディアナ大学リリー・ファミリー慈善学部の慈善学教授Michael Moody氏は、基金がどのような活動を支援するのか、研究資金の対象がAIに限定されるのかを含め、慈善分野が注視することになると述べた。
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