営業利益率の拡大を背景に、3Mの2026年第3四半期の利益は増加した。同社は通期の調整後利益見通しを1株当たり9.10~9.15ドルに引き上げた。10月20日に発表された決算によると、調整後売上高は66億ドルで、調整後利益は1株当たり2.50ドルとなり、前年同期比12%増だった。
主なポイント
- 調整後オーガニック売上高は3.3%増加し、調整後営業利益率は26.2%に拡大した。
- 会計処理の変更により調整後利益は押し上げられたが、前年の数値も同じ基準で再表示された。
- 改定後の通期見通しには、年初来の業績、Madison Fire & Rescueの買収、会計処理の変更が反映されている。
目次
3Mの利益、売上高を上回るペースで増加
3Mの第3四半期決算発表によると、GAAPベースの売上高は1.0%増の66億ドルとなった。GAAPベースの1株当たり利益は、前年同期の1.55ドルから70%増えて2.63ドルとなり、営業利益率は150ベーシスポイント上昇して23.7%となった。
調整後売上高も丸めると66億ドルだったが、増加率は4.2%で、オーガニック成長率は3.3%だった。これらの指標では、製造したPFAS製品が除外されている。GAAPベースのオーガニック売上高成長率は0.2%であり、2つの売上指標の違いは重要だ。
調整後営業利益率は110ベーシスポイント上昇して26.2%となり、調整後EPSは2.23ドルから2.50ドルに増加した。つまり、調整後売上高の1ドル当たりに同社が確保する営業利益が増えたことで、利益は売上高を上回るペースで伸びた。
会長兼最高経営責任者(CEO)のWilliam Brown氏は、構造改革を通じた生産性向上と、差別化された技術のより強固なパイプラインが業績を支えたと述べた。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 第3四半期の営業キャッシュフロー | 5億ドル |
| 第3四半期の調整後フリーキャッシュフロー | 12億ドル |
| 第3四半期の株主還元 | 配当と自社株買いを通じて6億ドル |
| 2026年の調整後売上高成長率見通し | 4.5%超。調整後オーガニック成長率は3.5%超 |
| 2026年の調整後営業キャッシュフロー見通し | 約59億ドル |
| 2026年の調整後フリーキャッシュフロー見通し | 約48億ドル |
会計処理の変更が調整後数値の比較に影響
3Mは、無形資産の償却を表示対象となるすべての期間で特別項目として扱うよう、非GAAPベースの報告方法を更新した。同社によると、この変更により第3四半期の調整後営業利益率は約40ベーシスポイント、調整後EPSは約0.04ドル押し上げられた。
当期と前年同期の数値はいずれも改定後の処理に基づいているため、3Mは前年同期比の比較に重大な影響はなかったと述べた。ただし、従来の基準で公表された過去の数値と最新の数値を比較する際には、この会計処理の変更が重要となる。
GAAPベースと調整後の利益では、3MのSolventum持分の価値変動、重要な訴訟およびPFAS関連の撤退費用、事業変革費用、買収関連費用など、その他の項目の扱いも異なる。したがって、GAAPベースのEPSが70%増加したことと、調整後EPSが12%増加したことは区別する必要がある。
通期見通しに買収と報告方法の変更を反映
改定後の調整後EPS見通し9.10~9.15ドルは、2026年7月21日に発表された見通しを更新するものだ。年初来の業績、Madison Fire & Rescueの買収、償却費に関する新たな処理方法が織り込まれており、営業業績だけの見直しを示すものではない。
同社は、以下のキャッシュフローの数値と年間成長目標も示した。将来の調整後指標は経営陣による見通しであり、確定した実績ではない。
データセンター関連契約で商業案件のパイプラインを拡大
決算発表とあわせて3Mは、光接続製品やその他のデータセンター製品の導入・拡大に向け、Amazonとの戦略的な商業関係を拡大したことを明らかにした。
3MはAmazonに対し、7年間で対象製品の累計売上高が60億ドルに達することや、その他のイベントベースのマイルストーンの達成を条件に、最大320万株を購入できるワラントを発行した。この売上高の基準はワラントに関連する条件であり、すでに計上された売上高ではない。
また、同社はGenius Electronic Opticalと、Expanded Beam Opticsソリューションの技術開発および製造で協業している。この取り組みを支援するため、3Mは同光学技術企業の普通株式約4.7%を取得する投資を行っている。
結論
次の決算上の注目点は、2026年通期の業績が、改定後の利益、売上高、キャッシュフロー目標に対してどうなるかだ。比較に際しては、新たな報告基準に基づくGAAP実績と調整後数値の違いを踏まえる必要がある。
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