2026年10月20日に発表された提携を通じて、AnchorageのステーブルコインがSecuritizeのトークン化投資プラットフォームで、より直接的に利用できるようになる見通しだ。この取り決めにより、SecuritizeはAnchorage Digital Bank, N.A.で直接発行・償還を行えるようになる。同銀行は保管と決済も担い、ステーブルコインを仲介業者だけに頼って調達する必要がなくなる。
主なポイント
- Securitizeは対象となるステーブルコインをAnchorage Digital Bankで直接発行・償還する。
- この提携により、銀行発行のデジタルドルと機関投資家向けトークン化ファンドのプラットフォームがつながる。
- 対応トークン、手数料、取引の最低金額、稼働時間は明らかにされていない。
目次
Anchorageのステーブルコインが資金フローをどう変えるか
トークン化証券の取引には、決済資産となる現金が必要だ。この提携は、取引におけるドル部分を、機関投資家がファンド保有分に適用する基準と同程度の取引相手および保管基準のもとで扱うことを目指す。
Anchorageの提携発表によると、Securitizeが発行銀行との直接取引でトークンを発行・償還する仕組みとなる。Anchorageによれば、同行は保管と決済も提供し、資金は国法信託銀行の分別口座で保管される。
この仕組みは、ドルをトークンに交換し、再びドルに戻す際に、流通市場の事業者への依存を減らす可能性がある。ただし、流通市場でトークンを保有するすべての投資家が銀行に直接償還できることを意味するものではない。適格性や契約上の権利が引き続き重要となる。
Securitizeは、Apollo、BlackRock、BNY、Hamilton Lane、KKR、VanEckに関連するトークン化ファンドをサポートしている。Anchorageの発表によると、同プラットフォームの資産は40億ドルを超えており、この提携は単独の決済用途ではなく、すでに確立された機関投資家向けの環境で展開される。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対象トークン | 対応するステーブルコインの一覧は明らかにされていない。 |
| 取引要件 | 手数料や発行・償還の最低金額は開示されていない。 |
| 利用可能時間 | 営業時間、ネットワーク稼働時間、24時間利用の可否は明らかにされていない。 |
| 導入 | 発表では個別の開始時期は示されていない。 |
USDtbの準備資産がステーブルコインとトークン化ファンドをつなぐ
Anchorageの発行エコシステムには、Ethena Labsと共同で作成されたUSDtbと、Tetherと開発されたUSA₮が含まれる。ただし、この広範なエコシステムに含まれていることは、Securitizeとの取り決めでどのトークンが対応するかを示すものではない。
USDtbは、トークン化投資とデジタルドルのつながりを示す例だ。Anchorageが引用した独立した証明付き準備資産報告書によると、2026年8月31日時点で、USDtbの準備資産5億3,000万ドルの約99%がBlackRockのBUIDLファンドに保有されていた。BUIDLはSecuritizeによってトークン化されている。
このように、トークン化ファンドがデジタル資産市場で使われるステーブルコインの裏付けとなる場合がある。ただし、準備資産のある時点の状況が、あらゆる条件下で額面どおりの即時償還を保証するわけではない。現金へのアクセスは、発行体の条件と準備資産の流動性および決済の仕組みに左右される。
機関投資家がなお確認を要する運用条件
発表で銀行との関係は明らかになった一方、実務上の条件のいくつかは未公表のままだ。そうした詳細が、機関投資家による取引業務や資金管理業務へのサービス導入方法を左右する。
発行銀行が連邦政府の監督下にあることと、個々のトークンが連邦政府によって保証されていることは混同すべきではない。ステーブルコインが自動的に銀行預金となるわけではなく、すべてのトークン残高がFDICの預金保険で保護されることも、発表では示されていない。
発行、保管、決済を一体化すれば、照合作業が簡素化され、引き継ぎ回数を減らせる可能性がある。一方、サービス提供者に障害が発生した際の事業継続体制や資産へのアクセスも、機関投資家のデューデリジェンスで重要な確認事項となる。
結論
この提携により、Securitizeはトークン化取引の現金部分について、銀行を通じた直接的な経路を得る。今後注目されるのは、対象トークンと運用条件だ。個別の開始時期は公表されていない。
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