アッヴィは2026年10月23日、米国食品医薬品局(FDA)が、中等度から重度の活動性クローン病の成人患者を対象とするスカイリジの皮下注射による導入療法を承認したと発表しました。この承認により、患者はオンボディインジェクターを使って自宅で治療を開始できるようになり、自己投与の対象が維持療法から初期治療段階にも広がります。

要点

  • 新たな投与方法により、自宅で治療を開始できる選択肢が加わります。静脈内投与による導入療法も引き続き利用できます。
  • 第3相AFFIRM試験では、12週時点で臨床的寛解と内視鏡的反応のいずれもプラセボに対する優越性が示されました。
  • FDAは、スカイリジの承認適応症全体にわたる結核スクリーニングに関する記載も改訂しました。

目次

スカイリジの導入療法に自宅で開始できる選択肢が加わる

アッヴィによるFDA承認の発表によると、導入療法用パックでは、0、2、4、8週時点にオンボディインジェクターを使って720ミリグラムを皮下投与します。その後、12週目から維持療法に移行し、オンボディインジェクターを8週ごとに使用します。

静脈内投与も引き続き選択できます。この場合、患者は0、4、8週時点に600ミリグラムの投与を受けてから、維持療法の用量に移行できます。したがって今回の承認は、既存の点滴投与を置き換えるものではなく、治療の開始方法を拡大するものです。

実際の変更は、治療開始時に集中しています。オンボディインジェクターは2022年にクローン病の維持療法向けに導入されました。今回の承認により、対象となる成人患者は導入療法から維持療法まで一貫してこの投与方法を利用できます。柔軟性の向上は意図された利点ですが、新たな投与方法によって服薬遵守や商業売上が改善することを示す証拠ではありません。

項目詳細
12週時点の臨床的寛解、全患者集団スカイリジ:56%、プラセボ:30%。
12週時点の内視鏡的反応、全患者集団スカイリジ:43%、プラセボ:15%。
12週時点の内視鏡的寛解、全患者集団スカイリジ:26%、プラセボ:11%。

AFFIRM試験の結果が新たな投与方法を裏付け

今回の承認は、皮下注射のスカイリジとプラセボを比較した、無作為化二重盲検の第3相AFFIRM試験の結果に基づいています。同試験は、12週時点の臨床的寛解と内視鏡的反応という2つの主要評価項目を達成しました。

試験の全患者集団では、180人が皮下注射のスカイリジを、94人がプラセボを投与されました。以下の結果は12週時点で両群を比較したものです。内視鏡的反応は、消化管の検査で確認された改善を測定します。

アッヴィによると、過去に高度治療が無効となった経験のない患者では、特に良好な結果が得られました。このサブグループでは、臨床的寛解率はスカイリジ群で74%、プラセボ群で27%でした。AFFIRM試験で示された比較対象はプラセボであるため、これらの結果から静脈内投与のスカイリジに対する優越性が確立されたわけではありません。

安全性に関する結果とスクリーニングの変更

アッヴィによると、皮下注射による導入療法の安全性プロファイルは、クローン病におけるスカイリジの既知の安全性プロファイルと概ね一貫しており、新たな安全性リスクは確認されませんでした。一方、スカイリジには重度のアレルギー反応、感染症、肝臓の問題などに関する警告があります。

これとは別に、FDAは承認済みの全適応症に関する添付文書の結核関連記載を改訂しました。更新後の記載では、治療前に患者の結核評価を行うかどうかについて、医療従事者が臨床判断を用いることが認められています。ただし、感染症のモニタリングが不要になったわけではありません。

アッヴィにとって今回の発表は、既存の免疫領域治療薬について投与方法の選択肢を拡大するものです。新たな投与方法について、定量的な売上予測は示されませんでした。

結論

クローン病の対象となる成人患者は、スカイリジの導入療法を静脈内投与だけでなく自宅でも開始できるようになりました。承認された皮下注射のスケジュールでは、12週目から次の治療段階である維持療法に移行し、その後は8週ごとに投与します。

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