Sikaの2026年最初の9カ月の売上高は現地通貨ベースで4.8%増加し、中国の建設市場が引き続き低迷する中、第3四半期には成長が加速した。同社は10月23日、売上高が87億1,000万スイスフランだったと発表し、通期の成長率および収益性に関する見通しを維持した。為替変動により、スイスフラン換算の売上高増加率は1.6%にとどまった。

主なポイント

  • 第3四半期の現地通貨ベースの売上高成長率は6.1%に加速し、9カ月間の4.8%を上回った。
  • 材料マージンの改善とコスト削減により、EBITDAマージンは19.2%で横ばいとなった。
  • Sikaは中国の建設市場の低迷と輸送費の上昇にもかかわらず、2026年の目標を維持した。

目次

Sikaの業績、事業の成長と為替の影響を切り分けて示す

Sikaの9カ月間の決算発表によると、オーガニック売上高成長率は3.5%で、買収がさらに1.3ポイント寄与した。為替変動は報告売上高の成長率を3.2ポイント押し下げた。このため、スイスフラン換算の増加率は現地通貨ベースの成長率を大幅に下回った。

オーガニック成長率は上期の2.9%から第3四半期には4.6%に加速した。中国の建設事業の減少を除くと、9カ月間の現地通貨ベースの売上高成長率は6.2%となった。

材料マージンは40ベーシスポイント上昇して55.4%となり、収益性は堅調に推移した。EBITDAは1.9%増の16億8,000万スイスフランとなった一方、EBITDAマージンは19.2%で横ばいだった。この違いは重要だ。利益は増加したが、EBITDAマージンは拡大していない。

項目詳細
9カ月間の純利益8億8,780万スイスフラン(2025年は8億7,090万スイスフラン)。
希薄化後1株当たり利益5.52スイスフラン(前年同期は5.42スイスフラン)。
営業利益EBITは2.3%増の12億6,580万スイスフラン。
キャッシュ創出目標経営陣は純売上高の少なくとも10%を引き続き目標とした。

地域別の成長に差、中国は引き続き低迷

EMEAは地域別で最も好調で、9カ月間の現地通貨ベースの売上高成長率は8.3%だった。Sikaはドイツでの事業が拡大し、中東では2桁成長を記録したと報告した。欧州の建設活動は7月と8月の熱波の間に鈍化したが、9月には回復した。

米州の9カ月間の現地通貨ベースの成長率は4.1%で、第3四半期には6.7%に加速した。インフラプロジェクトが需要を支え、Sikaのデータセンター事業も引き続き2桁成長を遂げた。

アジア太平洋地域の売上高は、9カ月間に現地通貨ベースで2.3%減少した。この数値は中国単独ではなく、地域全体を示している。中国の建設事業を除くと、インドと東南アジアが支えとなり、地域のオーガニック成長率は7.7%だった。

最高経営責任者(CEO)のThomas Hasler氏は、中国の住宅建設市場が大幅に低迷する中、販売数量を追求するのではなく、改修需要や業績がより好調な都市に向けて、中国での商品構成と販売活動を転換していると述べた。アジア太平洋地域が成長に戻る時期については示さなかった。

コスト削減が営業費用の増加を緩和

Fast Forwardプログラムによる月次のコスト削減額は、報告期間末に800万スイスフランのペースに達した。Sikaは2026年に8,000万スイスフラン、2028年以降は年間1億5,000万~2億スイスフランの効果を引き続き目標としている。

こうした生産性向上策と価格設定が、コスト上昇の相殺に寄与した。その他の営業費用は5.5%増加し、ディーゼル価格の上昇や運転手不足の影響で輸送費が増加した。

最高財務責任者(CFO)のAdrian Widmer氏は、通期のスイスフラン建ての絶対額ベースの価格・コスト差は、少なくとも小幅なプラスを維持する見込みだと述べた。一方で、投入コストと輸送費の上昇により、年末にかけて利益率が小幅に圧迫される可能性を指摘した。

見通し据え置きで第4四半期の実行力に注目

Sikaは2026年の見通しを改めて示し、現地通貨ベースの売上高成長率を3%~6%、EBITDAマージンを19.0%~19.5%とした。これらは経営陣の目標であり、通期の確定実績ではない。

買収も事業の拡大につながっている。Sikaは第3四半期にトルコを拠点とする接着剤・シーリング材メーカーAkkimの買収を完了し、10月には英国のAzpects Groupを買収した。日本のResonac Corporationの接着剤事業を買収する合意はなお手続き中で、完了は2027年半ばを見込んでいる。

Hasler氏は決算説明会で2027年の利益率見通しを示すことを避け、通期決算の発表時に見通しを公表すると述べた。

結論

Sikaは第3四半期の成長加速とEBITDAマージンの安定を背景に、通期見通しを据え置いた。ただし、中国の低迷とコスト圧力は引き続き制約となっている。次の予定された決算発表は2027年2月19日で、同社は通期実績と2027年の見通しを公表する。

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